優雅に華麗に大胆に!(FGO攻略ブログ)

イシュタル召喚記念にブログ始めました。FGOについて書いていくつもりです。

FGOに弱い鯖はいない、というよくある話題についての所感

 「FGOに弱い鯖はいない」これほど気持ちのよい標語はFGOでは他にはないと思います。
 「もしサーヴァントが活躍できないとしたら、それは使用者であるマスターが弱いからであって、弱い鯖呼ばわりして、鯖に責任を転嫁するような行為は人間として卑劣である。責任転嫁せずしっかりと長所を引き出してやるべきだ。勝てないのはマスターの力量不足であるし、それを認めないで事自体マスターとしての無能さの表れである。弱い鯖などいないのだから」大雑把に言って論調はこういう方向性だと思います。
 なるほど、確かに、弱い鯖がもしいないのであれば、全鯖の性能が等価であるのなら、鯖を弱いよばわりするというのは、まるで筆が悪いと言って字が汚くなることを言い訳にするような、責任転嫁の最悪の形のような卑しい行為のように思えます*1。自分の愛する鯖が、そういう単に力量がないだけの心無い人物から、いわれのない中傷を受け、性能を否定されてけなされていたら、それに不快感を示すのは鯖のファンそしてかなり真っ当なことでしょう。むしろキレなきゃ人間じゃねえ! というようなところすらあるかもしれません。
 しかし、この問題はそんなに簡単ではありません。結論から言うと、弱い鯖が存在するか問題には結論がありません。なぜなら、そもそも前提が統一されていないからです。以下見ていきましょう。
 自分の私感ですが、そもそも弱い鯖いない勢/いる勢は前提が全く違います。具体的には以下のような方向性だと思います。

「弱い鯖はいない」勢
定義
高難易度*2での役割があれば「弱くない」鯖

 実際どんな鯖でも適当に使えば高難易度をクリアできる

結論
弱い鯖はいない。
「弱い鯖はいる」勢
定義
相対的に言って下から半分は弱い鯖。

 2騎以上いる限り下半分が存在する。

結論
弱い鯖はいる。

【例】

直感は弱いか?

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弱鯖否定派
直感は弱くない。なぜなら直感は高難易度で有効活用して、それでクリアできたから。
弱鯖肯定派
直感は弱い。上位互換スキルは多いし、そもそもスターを出すだけのスキルでは効果が不安定すぎる。
アルトリアは弱いか?

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弱鯖否定派
アルトリアは弱くない。なぜならアルトリアは宝具火力がありオールラウンダー的力を持っている。高難易度では上手く活躍させてクリアできる。
弱鯖肯定派
アルトリアは弱い。アルテラ、モードレッドと比べての強みが薄く、明確な上位が存在するため、強いとは言えない。
低レア鯖は弱いか?

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弱鯖否定派
低レアは弱くない。なぜなら低レアでも強力なスキルを持つ鯖は多く、それを上手く使うことで高難易度では活躍させられる。
弱鯖肯定派
低レアは基本的に弱い。ステータスが低すぎて活躍する前に落ちるし、スキルもかなり使いにくい鯖が多い。高レアの下位互換ということが殆ど。
好きな鯖だけ育てればOKか?

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弱鯖否定派
好きな鯖を使うことはモチベにつながるし楽しい。どんな鯖でも頑張ればクリアできるのだから、変に性能を押し付けるのは無粋でしか無い。苦労して好きな鯖でクリアするのは楽しい。
弱鯖肯定派
好きな鯖を使うのもいいけれどやはり攻略上不必要な苦労が増えて、モチベの低下につながる。育成素材も決して楽ではないのだから使いたい鯖をしっかりと活躍させられるように、まずはある程度の土壌揃えるために強い鯖を選んで育てておくべきだ。

 どちらも正しいと思います。ただ、最初から前提が違うのでそもそも平行線にしかなりません。そしてお互いに、自分の評価基準を取り下げる気はないので、いよいよ話は決して収束しないのです。加えて、実際それぞれの前提においてはお互いに正しいことを言っているので、指摘しようがありません。

 そして所謂鯖プレゼンは前者の評価をする人が、鯖紹介/評価をする人は後者の評価の仕方をする人が多いです(例外も多数ありますが)。
 結果、鯖プレゼンはしてる側は啓蒙的意味合いを含む紹介として認識する一方、後者側の人は、「愛によるゴリ押し」、「誇張」、「詐欺に近いもの」として認識します。
 また、鯖紹介をしている側は客観的指標で相対的な評価を下していると認識しているのに、前者側の人は、「冷酷」、「ちゃんと使えていない」、「失礼」、「鯖をdisっている」ものとして認識するようになります。

 自分は評価ブログなんて書いている以上当然後者寄りですが、イシュタルに関しては前者みたいなことをするタイプなのでなんとも言えません。ただ、結論として「前提の違う人とは話しても仕方ない」と割り切るのがいいかな、と思います。話を始めるとキリがないからです。鯖評価のいざこざはこの前提の違いを意識すれば7割位は解消するように思います。後の3割の問題はむつかしいですね。これは「同じ評価基準を採用しながら一致しないこと」ですが、正直手に負えない気がします。別に悪意というよりも善意のぶつかり合いなので大変です。
 前者の評価基準でのぶつかり合いっていうのはあんまり見ませんが後者はたまに見ます。具体的には、

  • 弱い鯖はいない、全鯖の性能は完全に等価か、そうでなくてもかなり綺麗に等価といっていい範囲に並んでいて、優劣無く何かしらの役割を与えられる。
  • アルトリアは優秀である、全鯖の中でも上位である。

とかそういう話です。
 これに関してはもう、そう言ってる人と具体的な議論でもしない限り話の終着点が見えないので話の広げようが無いので、ここでは単純に、自分の意見を適当に書こうと思います。

弱い鯖はいないか?

 いると思います。。残念ですが。普通に考えて、別にFGOに限らず全てのゲームで、キャラ間の性能格差は存在します。しかも大きく存在するのがほとんどです。なんでもそうです。スマブラでもストファイでもマリオカートでもポケモンでもモンストでもデレステでもグラブルでもなんでも、どのゲームも格差を減らそうと試みながら(試みない所も多いですが)、どうしたって性能差は存在します。ときに上位互換のような存在が割拠するのです。性能差が無いというのは極めて難しい限定的な状況なのです。ましてや次々と新しいキャラを増やすとしたらなおさらです。仮にどこかでバランスを取れたとしても新しいの加えてそうなるか、というのは難しすぎます。ジェンガを永遠に続けるようなものです。それができるのは神様くらいのものでしょう。
 ですから、性能差が存在しない、どこかで等価で上手く並んでいる、弱い鯖はいない、というとしたらそれは運営をあまりにも過大評価しすぎです。それが仮に実現できるとしたらほぼ神様に近いです。別に普通はどんなに優秀だったとしてもそんな調節はできるわけないのです。ここで、いや、FGO運営は神様級の調節力を持っている、というのなら、まあ、もう話は難しいです。その場合本当にFGO神ゲーだと思います。それはいいことです。ただ、まあ、多くの人は、そんなことは考えないと思います。別にFGO運営が無能とかではなく、キャラゲーというのはそういうものです。ですから、差は歴然と、優劣がつくくらい存在するのです。2つの数に大小が存在するのと同じことです。いや、複素数には存在しない、とか、言う人はいないと思いますが、性能議論は絶対値の話なので諦めてください。例えば極狭い環境、比較対象鯖が1騎、2騎しかいな状況とかならもしかしたらそういう等価性はありえますが、例えば孔明とマーリンのどちらが優秀か、とかは比べても仕方のないことですが、そのレベルのを話しを全鯖に拡張するのは少し尚早です。もう少し落ち着いて考えるべきです。
 というわけで私感として、鯖には明確な優劣が存在する。それは仕方のないこと。本当に好きなら「弱くない」と主張するよりは、弱いかも知れないけどこんなに使える、とか、少し不遇で悲しいので運営に修正してほしい、という方が僕は建設的だし優れていると思います。弱くても好きだから使う、そういうこだわりこそある意味ゲームの魅力なのではないかと思います。

好きな鯖だけ育てればOKか?

 OKです。OKですが、度合いによります。本当に一点集中で好きな鯖だけを育て他を全てマナプリに変えるとしたらそれは、いや、それは逆に尊敬するな、でもまあ、流石に無理があります。ですが正直令呪とかいうシステムがあって、何度でも挑戦できる性質上、適当に見てくれやキャラで選んで育てても、まあストーリーのクリアなら問題は無く行けると思います。だから、好きな鯖を育てればいいです。
 ですが、明らかに難易度に差は出ます。ストーリーで言ったら、間に挟まるワイバーンとの戦闘に時間を掛けるのは普通にストーリーとしてあまりにも面倒ですし、イベント周回で言うなら、1回の周回に10ターンもかけるのはしんどいです。高難易度は、性能的に不遇な鯖を使えば使うほど、ときに神がかり的な運や采配を求められることにもなるでしょう。ですから、理論値でできる人がいる、こととそれを一般に勧めることの間には乖離があります。ウサイン・ボルトが100m、9秒台は行ける、とかいってもお前だからできるんだ、としか言えませんが、この話はそれに近いものを含んでいます。具体例を1つ。低レアでも行ける、というのはケースによってはこのレベルの運用を要求することもありえます。
www.nicovideo.jp
これを「できる」というのか「できない」というのか。そういうところかも知れません。

 ですから、好きな鯖を育てればOKは理想論としては正解ですが、それは誰を使っても等しく楽にクリアできる、ということではなく、苦労するかも知れないけど出来なくもない、ということであることはしっかりと言わないといけません。それがないとアドバイスではなく呪いのようになりかねません。
 自分のおすすめとしては余裕によってだいたい3騎程度、好きな鯖を決めて、後はそれなりに優秀な鯖を育てることで、その好きな3騎を十全に活躍できるような舞台を整えてあげるのがいいと思います。それが好きな鯖を使っている満足感を得つつも、ゲームを楽しめるいい塩梅のように思うのです。それに、使ってると愛着が湧いてくるものですから、結局好きな鯖だけ使っているような感覚になれると思います。そして余裕が増えたら少しづつ好きな鯖を広げていけばいいです。そうやって段階を踏んで楽しんでいくのが、楽しく手広くやるコツだと思います。

FGOは低レアが強いは本当か?

 微妙ですが、なんとなく世間的な空気として、低レア超強い、みたいに言いたがる風潮があるので、それに対しては「そんなことないよ」くらいは言うかもです。上の章とかぶりますが、過剰に低レア強いという話を進行すると煮え湯を飲まされる、というのはあると思います。低レアも悪くない、戦える、位が正しいです。やはりしっかりと活躍させるならそれなりに有能な高レアに依る土壌の準備があってこそだと思います。ですから低レアだけでも行ける、とは考えないほうがいいです。まあそりゃデレステスクフェス、パズドラみたいに完全な趣味以外に低レアを採用するが全く無いものからしたら、かなり使える、というのは間違いないですけどね。

AはBよりも強い、の齟齬について

 アルトリアはアルテラよりも強い、不夜キャスはネロよりも強い、ヒロインXはジャックよりも強い、とまあなんでもいいですが、人それぞれ評価はまちまちで時に全く一致しないことは、あります。それは別に仕方のないことです。そんなものはみんな好き勝手言えばいいと思っています。このゲームは他人と競争するゲームでは無いですから、鯖の優劣もその人の中で自己完結する、というのは普通にありえることです。ですから、基本的には話しても仕方ないんですよね。検証する機会ってやつがないので、お互いに自分が正しいと思っている以上話が進まないんです。
 なので自分は、そういう話題でむやみに議論する必要はないと思っています。ただ、ブログコメントで意見があったらそれは真摯に答えるつもり、それでいいかな、と思っています。この辺の話題はデリケートでむつかしいのであんまり考えても仕方ないですね。

 また最後に1つ、今のFGOの界隈は全体を通じて知識のない初心者が攻略情報を探しにくい状況にあると感じています。例えば、星4配布を思い出すと、性能の話をみんながためらうせいために、性能面の話がバッシングに合いやすいせいか、鯖を選ぶのがいいのかについて性能面での話が全然捗りませんでした。初心者にもいろいろな種類がありますが、多くの場合初心者が欲しがるのは「どんな鯖でも工夫すれば使える」という話よりも、「どちらかと言うとこちらの鯖の方が使い勝手がいいからこだわりがないのならオススメ」のような話ではないかと思います。こういう話はもっと盛んになされるべきだと思います。低レアの有用性にしてもそうで、ほとんどの素材が枯渇しまくる初心者が欲しい情報は、工夫すれば使える、かどうかよりも、とりあえず本当に最優先で1騎選ぶならどれ、というような即物的な話です。こういう話は確かにポリコレに反する面があり、時に躊躇されますが、決して避けるべきではないと思います。そういう意味で、自分はなるべくそういう方向性での情報の提示をしていきたいと考えています。もちろん完璧ではないですが。

 とりあえずこの辺ですかね。ある意味このブログの存在意義みたいな話なので少し気合を入れて書きました。この話題は非常にデリケートで難しいですが、性能の善し悪しはあくまで性能の善し悪しとして割り切って読んでいただけることを願います。特に初心者さんにはそういう情報があってもいいと思います。何かの参考になれば幸いです。

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おわり

*1:実際の弘法大師は筆を言い訳にしまくっていたという話はここでは置いておきましょう

*2:この部分を「イベント周回でも」なんでも適当なものに置き換えても同じです