優雅に華麗に大胆に!(FGO攻略ブログ)

イシュタル召喚記念にブログ始めました。FGOについて書いていくつもりです。

俺ガイル10巻まで読んだ感想と考察

 この記事は前回の5巻までの記事の続きになる。まずはそちらから読んでほしいということも特になく、まあ感想なので適当に読んでみて欲しい。
 というわけで第2回、俺ガイルの感想について! いやはやあれから結構な時間が経ってしまった。今回は6~10.5巻まで、7冊。6.5巻はタイミングの都合で読んでないもののなかなかの量だった。
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 当初の目標では4/19の俺ガイル最終巻発売までに既刊を全て読み終えるというつもりだったのだが、当然のように全く間に合わなかった。いや、普通に考えて無理に決まっている話だった。なぜ読めると思ったのか、不思議を通り越してミステリーである。なめている。でもまあそういう甘い見積もりってあるよね!! まあ見積もりが外れたからって別に実害は無いもん、なんて思って気楽に構えていたら、そんな僕のお花畑構想を察するかのように、俺ガイル最終巻の発売は延期になった。どうやら僕に間に合うチャンスを与えてきたらしい。もしや僕はハルヒだったのか……。「最終巻発売までに読み終えたい」という願望を歪めた形で叶える聖杯みたいなラノベだったので、頑張って読み進めていきたいと思った。続刊を待っても待っても出ないという人は僕が読み終えたら出ると思うので僕を催促するのがおすすめですね。

 と、しょうもない話はおいておいて、本編に移るとしましょう。改めて、俺ガイル、正式名称「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」について書いていこう。本作は、捻くれた主人公がキャワイイけどストレートではないヒロインたちと織りなす青春ラブコメだ。この作品の着想の話や、作品らしさ、みたいなものの考察は前回の記事で書いたので省略するが、まあ、よくある長文タイトルのよくある作品、と思いきや少しずらした、皮肉大好きひねくれ者の高2病患者にも優しい、ある世代にクリティカルに刺さるような作品という感じだ。
 リアルの鬱憤! リア充の非合理性! 社会の愚かさを鼻で笑いつつも鼻で笑うくらいには性格が曲がってしまっているせいでいまいち友達ができず、なんとも冴えない日々を過ごすはめになっているややクレバーめな中高生あたりが、そのクレバー*1さとある種の素直さ、真摯さに気づき、ときに共感してくれるヒロインに出会い、やがてコイニハッテンシテ、そういう方向性の作品である。この空気感、全体の調べ、主人公に呆れつつ、でも共感しつつ、という楽しみがこの作品の1つの、そして非常に大きな魅力とも言えるだろう。
 が、が、が、実際に重要なのは言うまでもなく空気でなくその空気の中でどういう物語が紡がれていくかにほかならない。自分は前回5巻まで読了した際には、この文学性の不足、主人公の成長譚としての稀薄さや起承転結の弱さを1つの弱点として感じた。5巻までの間、主人公は自身のクレバーな皮肉屋としての信念を信じ、それで全てが「解消」*2できるというある種の自惚れを以て多くの問題に臨み、実際それで問題を解決してきた。メタ的に言うならば、実際この皮肉屋解決法が功を奏することはリアルでは少なく、だからこそ空想であり物語の中でそれが成功し、さらには美少女との距離が縮まる、というのはまさしく主人公にこそ自己投影したいラノベにとってはモデル的な展開であって、このままそれなりに共感できて感心できる主人公のクレバーな「解消」物語として、雰囲気を楽しむ読者とまったりやっていくというのも良いだろうと言えた。女の子が可愛いので、まあそれでも十分やっていけたように思う。
 が、が、が、流石は渡航なのかガガガ文庫なのか、そうはしなかった。やつは弾けた。7巻からの展開は主人公の挫折、成長、葛藤などを主点とした物語に一気に方向性が変わっていく。文学性が奥に進むほど強くなり、ラノベという消費娯楽として扱われがちなところにある種の「文学性」が意識されるようになる。作者の成長なのか、編集の力なのか、詳しくはわからないがこれは目を見張るものに感じられた。そう来なくっちゃなあ!!! 小学館の編集というと「天下の三大出版!」「高給取り!」とかいう話ではなくて、なんとなく雷句誠橋口たかしの発言からそこまで良い印象が合ったわけではないのだが、ガガガ文庫の編集に関しては結構面白いというか評価できると感じる部分も多い。個人的にはガガガで一番好きなのは「キミとは致命的なズレがある」という作品なんだけど、これも含めてなんというか全体的に挑戦的な作品が多く、割とこれからに期待したい気持ちがある。いやはや楽しみですね。
 閑話休題。話がそれてしまったが、とにかく7巻以降の展開は、主人公の挫折や成長、葛藤にある程度焦点が向けられ、話としての深みが一気に高まる。感想が「楽しい」から「面白い」に変わったとも言うべきだろうか。
 6巻の内容は皮肉屋解決法で身を削りつつもヒロインや教師にはわかってもらえる、というくらいなのだが、7巻に来てついにその手法が許容されなくなる。主人公に「君はクレバーだけど根本的に愚かだ」と明確なテーマが突きつけられることになり、主人公の愚直さ、愚かさにヒロインが明確に耐えきれなくなり決裂するのだ。ここから主人公は自身の信念、「自分はこれ以上落ちるあてのない最底辺だから自分の評価を犠牲にしつつ、人間の自惚れや醜さを躊躇せずあぶり出して効率的に強制終了するのが良い」に対して「問題の根本的解決をしようとしない怠惰、自身のことを大事にしないという自己犠牲に見せかけた思考放棄」が問題提起される。本編の言葉で言えば「理性の化物、自意識の化物」。主人公の態度は明確に「病」として診断されるのだ。
 今までラノベ式鈍い系主人公ながらもハーレムを楽しんでいた主人公は、その行動が許容されないことに葛藤する。「ちょっと待てよ! なんやかんやハーレム物語だったじゃん話違うよ!」。いや、誰もそんなこと言わないけれど、主人公に自己投影しながら読んでいるとそんなふうに思うのではないかと思う。僕は少し思った。まあ流石に7巻の結末は自分的にはちょっとびっくりしたが、それでもまあ全体としての驚きは大きかった。なんにせよ一種の転調とでも言うべき方向転換。ある意味高2病読者にも成長を促しているとも言えるのだろうか。まあ、普通の高2病患者の周りに美少女はいないし、世話焼きの妹もいないけど。
 いずれにせよ、そこで目下の問題としてのヒロインとの関係の回復、根本的問題としての主人公の成長に焦点が当てられることになるのが8巻からの物語になる。
 8巻では生徒会活動支援の依頼が飛び込む。生徒会選挙に出るけど生徒会なんてやりたくない、いたずらで勝手に投票された、という内容だ。「依頼」という形式がややご都合主義なのはこの際目をつぶろう。そこは本質ではない。依頼に対して今まではヒロインたちと協力して取り組んできたが、ここでヒロイン陣営と主人公単独の2つに、さらに言えばヒロイン同士もお互いに別れていく。主人公は今だ自分の考えに固執して「高2病思考こそ至高! わからないお前らは所詮頭リア充」と考え自分の考えを貫こうとする。メインヒロインゆきのんこと雪ノ下雪乃さんは「私の合理的思考こそ最強。スパッと合理的に解決してみせよう」と画策、メインヒロインの2人目、ガハマさんこと由比ヶ浜結衣さんは「よくわからんけどなんかうちのチーム分裂してるやん。仲良くなってほしいな」と画策する。三者三様。誰が正しいわけでもない。言うなれば誰もが未熟で、幼稚で、でも真剣。だからこそそこに物語が生まれる。
 結論は主人公の高2病式、搦め手作戦が功を奏し、そして生徒会選挙問題は「解消」する。しかし生徒会問題は「解消」するが、結局彼ら彼女らの関係は「解決」しなかった。本当にすべきことはそれではなかったのだ。おそらく本当の「解決」は実は「3人で生徒会になってそこで楽しく活動すること」だった。だがそんな考えには最初から至れるはずもなかった。主人公はまだ自分の考えに意固地で、だからこそ自分なりに頑張って、そして空回りする。結果自分はあるはずだった「解決」を、稚拙な「解消」によって放棄してしまうのだ。呆然とした、不思議な感触だけが残る。まっさらな部室、まっさらな空間。
 9巻では、さらに終わってしまった関係の「解決」が焦点になる。話の筋はこの際語らないが、この9巻が1番読み応えがあった。主人公の葛藤、教師の助言、何より高2病との向き合い方と「本物が欲しい」という主人公の本音。そして、主人公の本音から動かされていくヒロインたち。ドラマ的で、文学的で、少し情緒的。特にジェットコースターのゆきのんのシーンはぐっと来た。シーンとしての魅力はそうそうとして得られないのでそういう意味でも非常に読み応えのある良い話だったと思う。何ならここで完結してもいい、それくらい良かった。
 10巻は明確に文学性を意識した方向に転換する。太宰治の「人間失格」の叙述的引用から始まり、サブキャラだった三浦由美子や戸塚彩加のキャラとしての魅力にフォーカスし、それぞれシーンを切り取る。そして彼が言った「本物」とは何か、そんな物があるのかという問いかけを意識して話を終える。特に、今までマスコットのように見られていた戸塚に明確な人物像を感じ再評価するシーンは結構良かったと感じた。全体として文学性を高め、それぞれの心情を描き、ラストに持っていくための高まりを増している。
 ここまで話を上ってこさせたのは素直な喜びを感じた。今後はゆきのんの合理主義思想の緩和と陽乃さんはじめとした家族問題、葉山隼人への探り、そして主人公のさらなる成長と本物への意識などをテーマにヒロインとの関係の完結を意識した流れにしていくのだろうか。さて、楽しみなところだ。

 以上だろうか。7.5巻と10.5巻は純ラノベ的ヒロインに萌えるタイプの話で、これはこれで良いのだがまあ語らなくてもよかろうか。もともと「いろはすかわいい」と言っていた塾の生徒の話から読み始めたのに、そこをスルーしてしまうのか、という感じもするが、まあ本作の文学性の意識に趣を感じているところなので、少し話題が逸れるのが惜しいと感じる。

 問題点、課題と感じた点は無いわけではないが、このような方向性の転換は面白いと思ったし、基本的に読書「感」、読了「感」が良ければそういうものを特に気にしないのが僕の読書への主義なのでこの雰囲気ならこれからに期待、という感じで話を閉じておこう。
 強いて気になるのは全体を通して主人公の葉山隼人に対する態度がきつすぎるのが気に食わないというところか。流石にあそこまで敵意を表した態度だと、高2病的自意識ですら無い、単に性格が悪いだけに見えてしまって少し違和感があった。「人気者は嫌い」という自意識が高2病にあるとしても、あそこまで露骨に嫌な返事をするのは変だし、主人公の成長という意味でも少し惜しいところはある。まあマラソンのシーンでの態度についてはそういうシーンだからいいのだが、序盤から9巻まで、あらゆるところでの当たりの強さは、個人的にはずっと違和感が残り続けたところではあった。僕は葉山くんのキャラが結構好きで、自分はあんなリア充ではなかったが、それでもいろいろと思うところ共感するところもあったりして、なんというか葉山くんに感情移入しつつ違和感を拭えないと感じた。そこは惜しいかなあ。
 あと、ゆきのんが文系行くってどういうことですか!!!!! 理系大好きマンとして合理性信奉者のゆきのんが理系に行かないなんて許せない! 一緒に数学しよ物理しよ化学しようよ!!! データサイエンスも楽しいし建築なんかもいいよね! ね! ああ、惜しい人材を逃してしまった……。

 そういうところだろうか。これからの展開に期待とうことでこの感想をとじることにしましょう。

*1:"clever"という英単語のニュアンスで使ってます。気づいてね。

*2:「解決」ではないところが肝

まっかなおとぎばなし

 スマブラについて書いたブログが少なからぬヒットをした。嬉しい。とても。そしてやはり、こういうことはみんなも同じように悩んでいたんだな、ということもわかった。今作SPは爆発的にユーザーが増えて、それで今作から始めた人は差の大小はあれどきっと自分と同じような苦境に陥って、だけど前作からやりこんだ先輩たちは遥か遠くにいて、だから彼らのアドバイスがどこか実感より遠くて、それで各々の違うスタートラインに合わせたような、そういうコンテンツが不足していた。だからきっと自分みたいなゼロをスタート地点とした話はとてもちょうどよかったのではないかと思う。そしてそれは、やはり自分のようなゼロをスタートにした人にしか書けなかったのかも知れない。だから、自分の存在意義みたいなものが少し、唯一性として、下位互換でない形で発揮できたのは個人的には喜びだった。
 少し裏話と言うか、感じてきたことを書いておく。
 当たり前だけどあの記事はもともと自己満足で書いたものだった。自分が色々やって悩んで、わからなくて、少しづつわかったことをメモしていって、そういったものをまとめていって、そういう形で生まれたものだった。だから、もちろん読者がいたら嬉しいとは思ったものの、たぶん拡散されることはあんまりないだろうな、と思ったし実際初動では十数RT程度でまあ予想通りという感じだった。自分では内容としての確かな価値と手応えはあったものの、いつか、誰かに届けば、それでいいかな、というくらいの考えだった。だからこうして、多くの人の目に止まったことは存外の喜びだったし、同時になんというか想定外の緊張みたいなものも感じた。まあなにか立ち振舞が変わるわけではないけれど、もう少しビシッとしないとな、という襟を正すような感覚。今後もっと成長したい、という感覚はより一層強くなったし、あと同時に少し対戦が怖くなった笑 ちょっとこの先を模索中である。
 もう一つ。僕の書いたことの多くは、直感でスマブラができてしまっていた非常に親しい友人から、「それはどういう考えなの?」ということを問い詰めて作られていった。それはどうなの? なんで? どういう考えで? そういったことをひたすら問い詰めて、向こうは「直感」としか言えないところをなんとか答えてくれて、その繰り返しで、相手の言う内容を自分の中で再解釈して、反芻して、再整理して、論理付けして、そうやって作った。こういう質問が躊躇なくできる相手がいた、というのは非常に大きかったな、と思う。それは幸運だった。
 あともう一つ。スマブラ界隈は本当に平和というか、民度が高いと言うか、やはり界隈全体が「みんなで楽しんでいこう」という意識、ひいては「e-sports」にしていこうという意識みたいなものを感じた。
 まずトップの人々が非常に真摯であること。本来であればスマブラのような実力が非常に如実に出るゲームというのは実力がある人間が一方的に威張り散らすことある程度許容される傾向にある。例えば、とは言わないが多くのゲームでそういった傾向をみてとることはそんなに難しいことではないと思う。そういう中、業界のトップやプロの人が自分のような初心者の記事を、素人の戯言だと軽視せず褒めてくれて、「こういう考えがあるのか」とか「こういう視点があるのか」、「すごい」と言ってくれたのはなんというか本当にありがたいことだと思った。実力にだけ胡座をかかず、常にいろいろな視点を模索して、初心者の支援を大切にして、多くのユーザーと一緒に楽しむことを意識して、そして業界全体を盛り上げようとしているのは本当に貴重だしありがたいことだ。SmashLogのようなサイトの存在も非常に大きくて、実力だけでというふうにせず、業界を盛り上げるようにプロの側から発信していく、という姿勢もすごいことだと思う。
 また、非常に多くの人が、あのイカれた長文をしっかり読んで、DMやリプライで感想をくれたこともすごいと思った。まずあんな長文読める人は少ないのではないかと思う。自分は文章を書く上で、なるべく読みやすさを意識したつもりではいたが(実際構成が読みづらい、という理由で20000文字くらいを一度まとめてボツにしたりした。書いた文字数は実は60000文字近かったりする)、そうは言ってもやはりあれを読み切るのは並々ではない。そういう上達に対する意識の高さみたいなのはすごく刺激みたいなものを受けた。そして何よりも沢山の人が感想をくれたこと。「ためになりました」「ありがとうございます」「一緒に頑張りましょう」みたいな話をたくさんいただけて、それは本当に嬉しかった。そういう丁寧さというか、自分の方にしっかりフィードバックをくれるという空気感みたいなのは本当に温かくて素晴らしいことだと思う。
 どうでもいいがスマブラ界隈はQTをする人の率がかなり高いみたいだった。自分もQT(Quote Tweet)をすることが非常に多いので類友というやつなのだろうか笑

 自分は今後のスマブラの発展というものの可能性を信じている。競技制で言っても国籍、年齢、性別、人種によらず、場所によらず参加できるというのは本当に貴重で素晴らしいことだと思うし、多くの人が共有して楽しむコンテンツの最頂点というのは非常に魅力的に感じる。
 また、実際オフ大会の動画を見ているとみんな楽しそうにしているのが素晴らしいと感じる。僕と親友が最初に目標、モチベーションにしていたのはVIPではなくそういう楽しそうなオフ大会への憧れであり、そういう意味ではまだ達成できていない、これからの課題というところだ。いつか参加してみたい。そのためにはまだ全く実力は足りていないだろう。
 社会人になるとどうしても自由な時間は減っていく。どうしても生活の中心が仕事になって、どこか遊ぶような余裕が減っていく。そういう時に、ゲームという共通の楽しめる場所があるということのありがたさ、社会が厳しくてもその中にあるオアシス、というのは大切にしていきたいと感じる。社会人になったらただ社畜として人生を浪費する、というような像から、社会人になっても人生は楽しめる、そういうビジョンがあればそれだけ人生は幸せになれるのではないかと思う。そして「ゲーム」はそういう像の最先端としてあり続けて欲しい、なんとなくスマブラ界隈を見ながら感じた。

スマブラSP ゼロから始めるVIPの入り方(ルキナの場合)

 先日ついにルキナでVIP部屋に入ることができた。すごく嬉しい。正直言ってめちゃくちゃ苦労した。本当に、異常な難易度だと思ったし、100回くらいはメンタルブレイクしたし、物にあたったりしないのでコントローラーは1個も壊してないけど、とにかく本当に苦労しまくった。マジでブログに散々愚痴を書いたこともあったし、わりとめちゃくちゃに荒れたりもした。特に飛び道具ハメに勝てなかった時にはスマブラを叩き割ってしまおうかとさえ思った。しかし、多くの方の協力やアドバイスもあって、なんとかVIPに到達することができた。
 長かった。本当に長かった。2019年1月からこのスマブラを始めて5ヶ月。復帰の反転上Bもできず移動は全部移動回避、攻撃はB技かスマッシュ、CPレベル9に蹂躙され無意味なカウンターを振りまくるところからここまでの道のりは相当に険しかったと感じる。ゼロから始めたので当たり前だがこのゲームは本当に、勝てるようになるまでに相当多くの知識や練習が必要になると感じた。細かなテクニックからキャラ対、そして格ゲー的な読みと択の考え方など、どれもゼロから1人で思いつくのは相当に難しいように思う。くわえて、その知識の多くは現在VIP以上の上位勢達にとっては、もはや語るに値しない常識となってしまっていて、各所に個別的なものはあれど、それらを体系的にまとめているような場所はどこにも見つからなかったりする。
 なので、僕が僕なりに感じたことを書いてみようと思う。基本的にぼくの考えなので間違っていることもたくさんあるかも知れない。しかし、間違いを恐れては何も書けないし、なんとなくこれまでのことをまとめておきたいので、やってみようと思う。かなり長い記事になる予感がする。予定では20000文字程。百科全書を書くような気持ちでまったり書いていくので、まったり読んでいってほしい。この記事が挫折しそうな初心者のなにかしらの助けになれば嬉しい。

1. スマブラの基礎の基礎

 まず最初にスマブラとはどういうゲームか、ということを説明したい。一番最初に書くが個人的にはこれが1番重要なことだと思っている。というのも僕がVIPに行くにあたって最後まで足りず、最後までわからなかったのがこのスマブラの基礎、これから説明する「択」と「読み」の概念だからだ。これの有無はもはや、数学で言えば足し算引き算、国語で言えば漢字の読み書き、これから説明する全ての内容に渡る重要な考えであり、この考えがインストールされているかどうかが最も勝率に直結すると個人的には思う。言ってしまえばこれが全てであり、これがなっていなければ他の練習をいくらしても勝てないものは勝てないとさえ言える。そして初心者の多くはおそらく、圧倒的に欠けている部分なのではないかと思う。むしろここがわかっていないからこそ初心者なのではないかとさえ。しかも、これが無意識にできてしまっている人が多いため、話題として意識に上ることがどうしても少ない。実際の話そのものは簡単で、要するに「直感でやるスマブラはやめろ」というだけなのだが、なんとなくスマブラは誰しも放っておけば直感でやってしまうし、それでもある程度勝ててしまうため厄介なものなのだ。しかしやはりそれだけでは限界があるだろうし意識があるのとないのとではやはり違うと思うので考え方について書いていきたい。「択」と「読み」というのは要はじゃんけんの説明なのだが、それだけでは味気ないのでしっかり論理的に説明していきたいと思う。さて、始めよう。

1.1 ゲームとは何か

 ゲームとは何か。いきなり大きく出た。何もゲームの歴史や複雑なゲーム理論の話をするつもりはない。ただ単純にゲームについて見つめ直すことは重要という話である。
 少しだけ難しい話をしよう。この世にある対戦ゲームは非常に大雑把に言えば2種類ある。すなわち、完全情報ゲームと同時手番ゲームである。なんてことはない、前者は将棋や囲碁などのターンを譲り合うゲームで、後者は同時にお互いが選択肢を提示して勝利を争うゲームで、例えばじゃんけんが該当する。普通ゲームというのはこの二種類を混ぜ合わせたものであって、どちらかといえば後者の要素が強い場合が多い。そしてスマブラも典型的な後者のゲームだ。
 もっと広く言えば、ゲームには3種類ある。完全情報ゲーム、同時手番ゲーム、アーチェリー型ゲームだ。いわゆる普通の対戦ゲームに限れば2種類だが世の中にはテトリスのようなアーチェリー型のゲームもあるので少し話を広げておく。

1.1.1 完全情報ゲーム

 先程も書いたように、完全情報ゲームとは囲碁将棋に代表されるようなお互いのINT値、賢さを競う理詰めのゲームで、これらには以下のような特徴がある

  • 先手後手にわかれてターン制で行う
  • 同じ情報が共有される
  • 運要素がない
  • 理論上必勝法が存在する
  • 読み合いが存在しない

 このタイプのゲームは勝つために必要なものが最も過酷だ。言い訳はできないし一手一手が自身の首を絞めているような錯覚に陥るし考えすぎてターンが回せなくなったりする。スマブラはもちろんこのタイプではないし、このタイプの持つ要素も殆ど無い。カードゲームはこのタイプのゲームにドローなどの運要素を加えたものになる。トランプゲームはものによるがコントラクト・ブリッジのようなゲームはかなりこちら側だが、多くのゲーム、例えば大富豪なんかは同時手番ゲームのプレイ感覚に近い。何にせよ、ここで言いたいのはスマブラは完全情報ゲームではないということである。完全情報ゲームをやるようにやってもスマブラは勝てない。当たり前のような気もするがこのことを注意しておきたい。

1.1.2 アーチェリー型ゲーム

 さて次にアーチェリー型ゲームについて語ろう。これは僕が適当に名付けたもので、要するにアーチェリーやボーリングのようなスコア対決をするタイプのゲームのことである。テトリスぷよぷよなどはこの要素がかなり強めで、個人技を極めればとりあえず上位まで行けるようになっている自己完結型のゲームである。音ゲーも強いて言えばこれだろう。これについて特徴としては

  • 個人技の得点を競う
  • お互いの干渉は少なめ
  • 運要素は少なめの場合が多い
  • 読み合いが存在しない

となる。
 このタイプのゲームも勝つために必要なものはかなり過酷だ。とにかく個人技が物を言い、様々な局面での思考力や判断力、あるいは単純な慣れや反応力など練習が物を言う世界である。が、1人で練習すれば上位に行けるという意味ではまだ完全情報ゲームよりは優しいと言えるかもしれない。トランプで言えばポーカーなんかは実はこういうタイプのゲームで他のトランプゲームとはかなり質が違ったりする。麻雀もこういう方向が強いがそれ以上に運要素の範囲が広いのでやや当てはめづらいか。ホムコンやターゲットは言うならばこっちだ。まあ廃止されたけど。
 何にせよ、ここでも言いたいのはスマブラはアーチェリー型ゲームではないということである。え? 知ってるって? いやいや。本当に大丈夫だろうか? CPUと対戦ばかりしていると忘れがちにならないだろうか? テトリスを練習するような感覚で漠然とスマブラを練習していませんか? 最近はこういうタイプのゲームが増えてきたことがあって、ややもすればゲームは個人技だけでなんとかなると思ってしまいがちだったりする気がする。しかしスマブラは個人技での自己完結型のゲームではない。読み合いを含む駆け引きのゲームで、これがないといくら技があっても勝てないものは勝てない。このことをぜひ頭に留めておいてほしい。

1.1.3 同時手番ゲーム

 さてというわけで最後に同時手番ゲームについて話をしよう。代表的なのはじゃんけんだが、スマブラを含む普通の格闘ゲームチキンレースFPSなどもは複合的ではあるがこの要素が非常に強い。トランプゲームでいえばわかりやすいのはダウトなんかがこれになる。剣道や柔道など格闘技、だるまさんがころんだなんかもこれだろうか。これらのゲームの最大の特徴は「読み合い」の概念にほかならない。スポーツは詳しくないがサッカーやバレーも上位に行けば個人技よりもこの戦略的な面の比重が増えていくのではないかと思う。ある意味ゲームといえばこれだと言ってもいい。ゲーム理論の研究対象もここからはじまる(らしい)。一応特徴をまとめておこう。

  • お互い同時択を出し合い勝敗を決める
  • 択を選ぶことがゲーム性
  • 運要素は大きい
  • 読み合いがほぼ全て

 こんな事を言うとあれだが基本的には運要素が大きければ大きいほどそのゲームは流行りやすい。この世で一番はやってるゲームはじゃんけんだ(もちろん手軽さもあるが)し、多くのタイトルはやはり運要素の配分にかなり力を入れている。誰しも勝てるチャンスがあるというのは嬉しいものなのである。だが一方で運要素が強すぎると練習の甲斐というものがなくなる。練習する意味がなくなればユーザーのモチベーションは全く上がらなくなるし、運だけではゲームよりじゃんけんをやるほうが早いし手軽だ。そのため、択ゲーでありつつも練習が活きる構造がゲームとしては最も理想的と言える。具体的には択を持つことに練習が必要なパターン、そして択の選び方に練習が必要なパターンであろう。スマブラの場合はその両方であって、ゆえに択ゲーでありながら上手い人の実力が非常によく出るようになっている。
 これから話を続けるにあたって一度知識確認として同時手番ゲーム、択ゲーというものがどういうものかについてまずじゃんけんを例に説明しておこう。
 じゃんけんにおける「択」はもちろん「グー」「チョキ」「パー」の3種類である。これをお互いが同時に出すことで勝敗が決まる。ここで、相手がどれを出すか考えることが「読み」であり、この読みが決まれば勝利する。じゃんけんにおいては読みのウェイトが100%であり、しかしゆえにただの運ゲーとなる。
 もちろんじゃんけんはただの運ゲーだが、例えばこれに各々違うウェイトをつけるとゲーム性が増す。典型的なのがグリコで、グーは3点、チョキとパーは2倍の6点が得られるという構成によって、基本的にはチョキが最適解になりやすいような調整が入り、それゆえに明確な読み合いが発生する。グリコは単なる運ゲーではなくなり、チョキを多めに出し、パーを少なくするような配分をできる人が勝てるようになる。これが原始的な意味での「読み」の概念だろうか。
 ここにさらなるゲーム性を加えるには例えば、全部に勝てる第4の手「デュリ」をグーで2回以上勝った際に出せるようにする、とかパーで勝てば100円もらえる、とか、始めに「チョキを出す」と宣言してみるとか、そういった複合的な要因を加えることで話は広がっていく。
 演繹的に言えば、このようなルールやゲーム性の付与操作をじゃんけんに繰り返した先にあるのがスマブラと言える。つまりはあえて過激に言えばスマブラは根本的にはじゃんけんであり択ゲーであるということだ。もっと言えば、スマブラで勝つために根本的にいちばん重要なのは択をいかに選べるか、ということである。このゲームの強さは一にも二も択をしっかり選べること、それ以前に択を意識できることであると思う。直感でするプレイが弱いのは択を意識できていないことが最大理由だ。そのため、一方的な蹂躙に合うことになる。このゲームで重要なのは択を選ぶセンス、そして、どういう択を持てているかという基礎技術、どの択が強いか、どの択にはどういうリスクをつけられるかという知識である。全ての戦いは原始的な択の概念の意識から始まると言っても良い

1.2 スマブラの基礎

 さて、上の話をもう少し膨らませつつ一旦まとめに入ろう。スマブラが上達するために必要なことをおさらいしておく。
 まずこのゲームの基礎になるのは「択」の選び方だ。それは上記の議論では同時手番ゲームであることから演繹したが、経験的事実からもそう言えるのではないかと思う。択がない人はどうやっても勝てない。自分は特にそうだった。
 つまりスマブラの上達のためにはまず、「どこで」「どういう択」が発生しているか、ということを見極める能力が必要になる。また同時に、実際に使える択を豊富に持っている必要がある。グーとパーしか持っていない人がじゃんけんで勝つのは難しいように択が少ないほど読み合いは不利になる。そのために練習が重要になる。また、相手がどういう択を持っているか、その択のリスクはなにか、というのをしっかり把握しておく必要がある。これがキャラ対知識と言われるもので、これがないと、択の判断が適切に行えず、いやそもそもまともな択を発生させることさえできなくなる。
 以上の3つの要素、

  1. 択の選び方
  2. 択の豊富さ(テクニック)
  3. キャラ対知識

を総合的に伸ばすことが非常に重要である。特に1つ目の選び方は必要不可欠で、他とは一線を画する重要さを持つ。上級者はDA(ダッシュ攻撃)だけでも初心者をはめることも容易いが、これが、択の選び方、差し込みのセンスが完成しているからにほかならない。いくらテクニックがあっても結局使えなければ仕方がないのである。しかしやはりテクニックは上位に上るうえで必須になる。
 また、それとは別にルールを知らないと話にならないという意味でスマブラの基礎的な仕様の知識も重要である。
 以上の4点を中心に、それらをどう意識するか、どう練習するかを中心にこれからの話しを組み立てていくことにする。
 とその前にやるべき話がいくつかあったか。

おまけ1.1 ゲーム理論的あれこれ

 基本的に同時手番ゲームにおいてはミニマックス戦略が最も優秀な択になることが多い。ミニマックス戦略というのはリスクが最も小さくなる択を選ぶ戦略のことである。グリコの例で言えば、リスクが最も小さいのはチョキ、リスクが最も大きいのはパーであるためチョキが最適解になる。ここで仮にチョキの点数を6点から5点にしたとしても同様にチョキが最適解になる点が重要である。リターンが最も高いのがパーであったとしてもリスクが最小のチョキがやはり一番偉くパーが最も弱いのである。
 とはいえこれは微妙なバランスに依るものなので一概に言い切れる話ではないが、ミニマックス戦略をある程度意識しておくとスマブラに限らず同時手番ゲームの多くに応用が効くと言える。個人的にはスマブラの場合、崖上がりや復帰などの守りの局面において、特にこのミニマックス戦略を取ることが重要であるような気がしている。

おまけ1.2 読み合いの基礎として

 このゲームは読み合いのゲームだがまず基礎として、有利な読み合いと不利な読み合いというものがあることを注意しておきたい。それはまず有利な状況と不利な状況を把握するところから始まる。有利な状況は相手に不利を押し付けていることを刺すので不利な状況について見てみよう。
 不利な状況とは、基本的に空中、崖、崖外の3つである。これらは明確に不利であることをまず理解しなければならない。これに加えてラインが詰められている状況も前3つほどでもないが不利と言える。ラインというのは自分が水平方向に動けるスペースのことだがスマブラにおける「ライン管理」とは?立ち回りを強化する必須知識【初心者向け】 | Smashlogこの辺を読むといいかも知れない。ただこれは他3つよりは話として難しいのでまずは空中、崖、崖外について書いておきたい。
 空中が不利なのはこのゲームの性質として下方向への攻撃技がほぼ無いこと、空中ではガードができないことの2つによる。これはつまり択が2つ程潰れてしまっているのだ。それゆえに相手側にとって有利な読み合いを仕掛けられやすく故に不利と言える。これが不利な読み合いになる。相手が空攻撃をする、着地を狩る等のリスクが付きづらい択を持つのに対して、こちらは回避する、ジャンプで逃げる、などの守りのリスキーな択しか無い。キャラによっては暴れもできるがこれはやはりリスクとしては大きい。空中には不利な読み合いが発生する。
 次に崖について。崖は言うまでもなく不利だろう。こちら側はバースト寸前であるのに対して向こうにはたっぷり余裕がある。この時こちら側の択はその場上がり、回避上がり、ジャンプ上がり、攻撃上がり、待機などがあるがどれもバーストのリスクある。しかしどの択もあまりリターンが取れず基本的には不利な読み合いの発生ということになる。
 最後に崖外について、これは言うまでもない、臨死である。相手の飛び道具で突かれるだけで、復帰阻止をされるだけで、こちらは死ぬ。最悪である。こちら側は頑張って帰ってくるしかなく、向こうはバーストを取りやすいという危うさだ。ただここに復帰ルートの読み合いがある。これが復帰阻止と復帰の不利な読み合いということになる。
 上にも書いたが不利な状況での最適解に選びやすいのは基本的にはミニマックス戦略である。空中の場合上バーストや展開継続がされにくい択、崖上りの場合無事真ん中に帰れる択、崖外の場合崖に戻る択が本命になる。これ以外の、空中での暴れや崖での攻撃上がり、崖外での殴り合いなど攻めの択は基本的には選んではいけない弱い択であることを肝に銘じたい。そこがまず最低限の読み合いの基礎といえる。
 もっと細かい読み合いについては書ききれないので実戦で学んでいく他ないだろう。

2. 対戦環境の話

 いざスマブラの基礎の話を、と思ったがよく考えたらまずここから話を始めないといけない。キーコン設定、コントローラー選び、有線接続についてである。

2.1 コントローラー選び

 これは何気ないところであるが非常に重要かもしれない。まずコントローラーは基本的に4種類ある。

  • Joyコン
  • Horiコン
  • Proコン
  • GCコン

である。それぞれの長所短所は【スマブラSP】ガチ勢になりたい人にはどのコントローラーがおすすめ!?メリット・デメリット解説 | Smashlogに詳しく書いてあるのでそちらを参照されたい(個人的にこのsmashlogはかなりおすすめのスマブラ攻略サイトである)が、やや情報が古いのでいろいろと個人的に補足をしてみる。
 まず個人的に1番のおすすめはGCコンだと思う。これの1番のメリットは操作遅延が最も少ないこと。つまりコントローラーで入力してから実際に動くまでの時間が最も短いのである。データはこちらに詳しい(スマブラ検証@wikiもかなりおすすめのサイトである)が見ての通り割とGCコンの圧勝である。コントローラー遅延検証 - スマブラSPECIAL 検証wiki - アットウィキ
とはいえたかだか1フレ程度の差であり微々たるものとも言えなくないがここ最近のウメブラ(大型大会)で参加者の多くがProコン遅延を感じて辛かったというような話をし、GCコンに切り替えていたため割と大きな問題になるかも知れない。そういう意味でGCコンが一番オススメと言える。
 一方GCコンの1番の問題は入手難易度の高さで、これは割と絶望感がある。現在GCコンはおろか接続タップさえ公式で売っていない。草生える。一応接続タップはまあ非正規品みたいなのがアマゾンで2000円くらいで買えて、GCコンもアマゾン中古で2000円位で買える。ただ中古品や非正規品なので不安はある。安いのでGCコンは2,3個買って当たりを探してみるのがいいかも知れない。
 あと、他人の手垢のついたコントローラーなんて使いたくねえよ! という感じもするのでそれなら
gcコンを300円くらいでキレイにしてみた - やきじゃけ中毒者
この辺のブログを参考にして分解洗浄するといいかもしれない。本当に簡単なのでドライバーさえ買えればすぐできる。自分はできた。

 しっかしめんどくさいよね……。任天堂はHORIにコントローラー作らせてないでさっさと売ってくれませんかねぇ……。
 ということで、まあこれだけの手間が苦にならないならGCコンが良いのではないかと思う。やはり遅延の少なさや丈夫さ、使い勝手など優れた点は非常に多い。
 HORIコンはUSB接続なので多人数プレイに向かない点が難点だけどほかはかなり優秀だと思う。ただ少しだけ操作感が独特かも知れない。
 Joyコンは駄目です。頑丈さ、遅延、操作感全て弱い。やめておきたい。
 結論から言えば最適解は今の所なさそうか。入手難度と手間が大きいGCコン、何やら遅延と丈夫さに不安を感じるProコン、操作感が少し独特でUSB接続のため多人数対戦に向かないHORIコンといったところ。
 ぶっちゃけ言えばどれでもいいとも言える。そんなに迷うほどでもない気がする。別にコントローラーの切り替えはそこまで難しくもない(すぐ慣れる)し、それですごく大きな差がつく世界は割と遠い。そこに達するまでには身近に手に入りやすいやつで気軽に始めるのがいいと思う。それはそうと任天堂はさっさとGCコン売ってください。
 とりあえずコントローラーについては以上。辺に迷うより適当に始めるのがいいと思うけど強いておすすめするならGCコン、という感じです。

2.2 キーコン設定

 さてお次にキーコン設定について。これはぶっちゃけキャラに依る部分が非常に大きいので一括には言えない。ただ最低限

  • Cステ強攻撃
  • 弾きジャンプオフ
  • 振動機能オフ

の3つは割とどのキャラも確定しているように思う(例外もあるっぽいけど)。自分は上に加えて、

  • 弾き出やすい
  • ABスマッシュオフ
  • Lジャンプ(同時押しのみで使う、普段のジャンプ全てはYでやる)
  • Xつかみ

とかそんな感じにしていた。ただ、これについては一般論と言うよりは使うキャラのトッププレイヤーの配置を丸パクリするのがいいと思う。キャラによって最適解が大きく異なるのでそれに合わせるほうがいいのだ。多分どのプレイヤーも聞いたら教えてくれるし、あるいはYouTubeのチャンネルの概要欄とかTwitterアカウントのツイートとかで載せてると思うのでそのへんをみて丸パクリでいいはずだ。
 ただ自分なんかは最初Cステ強攻撃設定をしていなくて、そんな設定ができると思いもしなかったので、そういう意味では知らないと知っているのとでの差はあるのではないかと思う。
 これについてはとりあえず以上だろう。

2.3 有線にしよう

 オンライン最大のストレス要因、それはほとんどの人にとって遅延だったりするのではないかと思う。カクついてゲームにならなかったりひどいと終始1秒近い遅延をし続けることもある。「ラグさえなければこんな技当たらねえよ○ね」とブチ切れている人は案外多いかも知れない。だから有線にすることはそれだけでストレス軽減につながる。遅延がゼロになるわけではないがやはり安定度は増すだろう。
 また、そのラグの原因が本当に相手なのか、それは怪しいところだったりする。ラグはお互いが原因で起きるものだし、どちらと特定するのは難しいこともある。あまりにも頻発するなら、その原因はむしろ自分ということもありえる。みんな無意識のうちに相手が原因だと思っているがそれは思い違いということもあるのだ。
 だから、そういう意味でも有線にしたい。有線はラグが減るのに加えて遅延はだいたい相手のせいにできるので色んな意味でストレスが少ない。精神衛生上二重に良いのだ。
 有線接続の方法とかは流石に調べればわかるので書かないけど、普通にHORI有線接続アダプターを買えばすぐできると思う。これは今はまだ普通に売られているので売り切れる前に買いたい。有線は遅延頻度が減り、あと将来的にもっと上手くなるつもりなら有線は必須と言える。
 ちなみに有線でのオンライン遅延はだいたい6F(フレーム)くらいと言われているらしい。オンラインとオフラインは別ゲーというのもまあ1つあったりなかったりする。
 あと遅延があまりにもひどいときは全ストック自滅して終わりにするとレートが減らないことがある。減るときもあるけど。まあ、参考までに。

3. キャラ選びの話

 さて、やっとキャラ選びの話に入った。正直僕はルキナと一部キャラしか本格的に使ったことがないので、どのキャラがどう、みたいな話はできない。ただ言えることは、2つ、

  • 自分が一番強いと思うキャラを使おう
  • キャラをあまりにもコロコロ変えるのはやめよう

このくらいだと思う。

3.1 自分が強いと思うキャラを使おう

 これは自分が反面教師としての反省もあるが、やはり負けた時にキャラを言い訳にしていると、精神的にストレス解消にはなるかも知れないが成長はしない。自分が使って一番強いと思うキャラを使って、なるべく言い訳できないように対戦に望むべきだろう。一番強いと思うキャラ、というのは、事あるごとに話題に上がる「最強キャラランク!!!」みたいな動画や記事ではなく、実際に自分が触ってみて、あるいは対戦してみて、「こいつが最強!」と思えるようなキャラを選ぶのが大事だ。それは単純な強さもあるけれど、自分の手に馴染む、自分が使ってて使いやすい、と感じるキャラでないといけないと思う。
 そもそも最強キャラランクはVIPに到達していないような人の参考にはならないのではないかと思う。あれは大抵、「上級者が」「オフラインの」「大会で」使うような設定での話であって「初心者が」「オンラインの」「だれかと」で使うような話ではないためそもそも違いすぎる。上級者の見てる世界と、初心者の見てる世界はそもそも違うし、オフとオンでは微妙に操作感が違うし、大会とだれかとではやはりステージやルールなどの違いがあったりする。だからあんまり参考にしすぎても仕方がないのではないかと思う。というか多くの上級者がこぞって出すキャラランクはある意味真の需要からずれているように自分は感じる。彼らの基準は遠すぎて、最も見るであろうキャラ選びに困っている人には、ある意味ずれた回答になってしまう。例えばピーチデイジーはだいたいキャラランクトップに居るけれど彼女を使いこなせる人はやはり少ないように思うし、キャラランクで最低のリトルマックは別に必ずしも最弱ではないというのは初心者は誰でも経験するのではないかと思う。リザードンが弱いと煽られがちなのも僕は正直よくわからない。なんならルキナが最強と言われるのもよくわからない。
 だから、そういうキャラランクではなくて、自分が強いと思うキャラを、自分が好きになれるキャラを使うのがいいのではないかと思う。というか、世間的な意味での強キャラを使って勝てないと自己嫌悪がすごくなるのでそういう意味でも辛いと思う。
 あと初心者におすすめキャラみたいなサイトもやっぱりあんまりやめたほうがいいと思う。初心者という言葉の定義範囲が広すぎてどういう人に向けてなのかがまずはっきりしない。「復帰が苦手」といっても上Bが出せないのか、復帰阻止をされやすいのかで全然見ている世界が違うのに復帰が強いキャラとして紹介されるキャラにかなりばらつきがある。使いやすさにしても攻撃を出しやすい素直さならマリオは優秀だが、マリオは反転空後ろ攻撃や反転上スマ、空中コンボのターン継続などは簡単とは言い難いと思う。
 そうは言ってもそんな事言われたら選べなくなってしまう、ということもあると思うので、折衷案としてはトッププレイヤーのキャラランク表の上にいるキャラを全部使ってみて、1番しっくり来たキャラ、というのでもいいかも知れない。あくまで鵜呑みにせず使ってみて判断、というのは健全だし、キャラランクが高い以上将来性は保証されやすいと言える。
 まあ結局キャラ愛も大事なので、好きなキャラで頑張ろうというのも一興だと思う。勝つこと以上にキャラ愛がモチベーションになるならそれも良いのである。
 ただ結論としては一応、自分が強いと思うキャラを使うのがいいと言っておく。言い訳できない、勝ちたいなら強いキャラを使うのが理にかなってるし、使ってて「やっぱり弱いな」と思ったらその時キャラ変すればいいだけで、別にスマブラ共通のテクニックも多いのだからキャラ変したところですべての練習が無駄になるわけではない。先程も書いたようにスマブラの肝はやはり読み合いなのでその部分はキャラによらないところも大きい。色んなキャラを触ることも勉強になるので、進学先を決めるような真剣さを持って選ぶ必要はないだろう。

3.2 キャラをあまりにもコロコロ変えるのはやめよう

 ただあまりにもキャラをコロコロと変えると軸の部分がなくなり、ぶれていくのでそれだけはやめたほうがいいと思う。一度一つのキャラに決めたら言い訳しないように真剣に、使い続けるのは重要だと思う。キャラによって主軸になる立ち回りは全く異なるのでキャラを変えすぎるとこんがらがって不和が起きて負の連鎖が起きかねない。ある程度使い続けるからこそ見えるところがあるので、なにかが見える程度には頑張らないともったいないように思う。

3.3 VIPに行くに際して個人的なおすすめっぽいキャラ

 いやそんなものはない。所詮エアプなのでそんなものは書くに値しない。そもそも自分はルキナしか知らない。アイクも知ってるような知らないような、本当に知見が狭い。だから存ぜぬ。少し考えてもせいぜいこのキャラは強い気がする、以上のことは書けない。初心者へのおすすめなんて絶対にできない。
 じゃあ知ってるというルキナはおすすめなのか? ……どうだろう。あんまり勧められない気がする。多くのキャラランクトップに君臨し、最強キャラの名をほしいがままにするトップファイター……ではあるのだけれどその性能を本当に引き出せる人ってどれだけいるのか。う~ん。僕はこのキャラの性能をVIPに行ける程度に引き出すのでさえすっごく苦労したのであんまり同じ体験をしてほしいとは思わないかもしれない。ルキナはけっこう大変だと思う。特にラグが大きめのオンラインは。まあルキナの強さ、使い勝手については後で個別に書くので今は語らないけど、初心者には絶対勧め無い気がする。うん。ゆうくんにはもっといいキャラがいると思う!
 アイクは少し知ってるので少し書くと、空Nがありえんくらい優秀でいろんなコンボからバーストまでつながったりして攻めの起点にできる点がとても偉いんだけど、これを通すセンスみたいなのが結構大変なので、あと復帰がとにかく弱いので人を選ぶと思う。ルキナよりは断然ピーキーで、尖ってる分押し付けのしやすさや択の選び方の観点から使いやすいとも言えるし、一方で弱点が大きい分そこを狩られると終わりだったり、キャラ対ができている相手には俄然不利になるという意味では使いにくいと言える。
 VIPまでという観点で言えば人口の少なさもあってキャラ対ができている人は多くないのでそういう意味では押し付ける技の持つメリットの側が出やすい意味でおすすめかも知れない。何より最大の弱点の一つである復帰に対するリスクをつけられる人がVIP以下では少ないのでその点が非常に大きい。あと崖狩りのNBがわからん殺しできるのが偉い。ただ対策ができている人が増える上位に行くに連れて空Nや復帰通りにくくなるので山は俄然険しくなると思う。
 総合的には、VIPまでなら対策できてない人が多い分割とおすすめしやすい。それ以降は大変なので将来性を見越すならルキナのほうが良いとも言える。という感じだろうか。一応アイクで大会好成績を残している人、MkLeoロジックスさんといった人もいるので将来も悪くはないと言える。「極めれば誰にも負けはしない!」
 アイクについてはかなたさんのブログの解説がわかりやすいのでおすすめ。
【スマブラSP】【VIP】【アイク】空Nが勝利の鍵!!VIPアイク使いによるアイク解説!! - かなたのゲーム冒険譚

 その他については一応全キャラ試してみたり軽く触った雰囲気や下馬評的には、ガノンドロフ、ウルフ、クラウドあたりはやりやすい気がする。環境に多かったのはゼルダとネス、サムス、リンクのような飛び道具系で、これらは飛び道具で読み合いを緩和できる点と、セットプレイによりわからん殺しができる点が強い気がする。スネークも結構見たがわからん殺しという点ではかなり強いものの使い勝手が独特すぎて厳しい気もする。
 最後にどうでもいいが「〇〇強すぎだろ!」って言うと、「じゃあ使えよ」ってなるのであんまり言わないほうがいい気がする。マジで。特に人に言うなら仲がいい相手への冗談程度にしておきたい……。火種はNG。ちなみにガノンとサムスは強すぎると思ってる。

おまけ3 VIPに到達するくらいの人が考えるオンラインキャラランク

 おまけとしてVIPに到達するくらいの人が考えるオンラインのキャラランクというものを書いてみよう。到達するくらいの人であってVIP安定ではない、世界戦闘力の範囲で言えば上位3~10%くらいというところの人間の考えるものである。なんでこんなの作るかと言うと、まああまりにも上位勢のキャラランクが自分の知ってる世界、理解可能な世界からかけ離れすぎて、それが理由でキャラ選びの参考には非常にしづらかったので、なんというかこういうのがあってもいいんじゃないかという理由である。初心者の視点というのはやっぱり初心者が書くのが1番な気がする。一応VIPに行くならこうなんじゃないかな、というぼんやりとしたイメージで書いている。
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 Sは最もよく環境で見るし、実際強いと言えるのではないかというファイター、Aランク以上は人並みの練習でVIPに行ける気がすると思うファイターで、Bも比較的戦えそうなファイター。Cは現在の自分の実力や知識、またそのキャラの操作難度やハメ性能的にちょっと厳しいと感じるファイター。Dは個人的にはどうあがいても厳しいと感じるファイター。挑戦者は非常に強いキャラだけど必要知識やテクニック、素養が大きい上に社会からの評判が良すぎて色んな意味で最初に使うのはおすすめしないかなという印象のキャラ。ランクで言えばS+やらSやらに並べられそうだが実際にVIP以下で使いこなしている人はあんまり見かけないという感じがする。
 上位の人の作るキャラランクとはかなりかけ離れていることは重々承知しているが、しかしまあ自分の体感や使用感の話を正直に書くとこうなるのでこれは一つこういうものとして出してみたいところである。各キャラの解説は80近くあるので流石にしんどくて書けないけれど大まかに言って、VIP以下の傾向としての

  • キャラ対策が不十分
  • 復帰狩りはほぼできない
  • コンボがそんなには決められない
  • ラグ持ちが多い

あたりを考慮に入れており、わからん殺しやハメ性能が高いキャラ、復帰の弱さを理由に評価されにくいキャラ、コンボ耐性を理由に評価されにくいキャラ、などの評価が上がるようにしている。また一方で、コンボが難しいキャラやいろいろ理解して初めて使えそうなキャラなどの評価は低めになっている。加えてオンラインのラグの関係から精密な操作が必要なキャラと飛び道具に近づく必要のあるキャラはやや評価が下がることになる、といったところだろうか。要するにパワー、遠距離が優秀なファイターが評価されがちかも知れない。
 個人的にはA以上がいいんじゃないかと思う。あくまで強いかな、という程度でおすすめまではしないけれど。

4. VIPを目指す上で

4.1 VIPとは

 世界戦闘力は自分の下に何人いるか、という人数を表すと公式に説明されていて、VIPは世界戦闘力上位3%だと言われている。「言われている」というのは実際のところは謎だから断定できないということだ。でもまあ多分間違ってないだろうと思う。漠然と上位3%というと「へ~」という感じだが、改めて上位3%を考えてみるとなかなか凄まじい。世界戦闘力が正規分布してるとして、偏差値でいえばだいたい70くらいで、勉強ならトップの学校に入れるくらいのレベルだ。はえ~。
 そうでなくても現在470万人が参加しているとして(実際には複数キャラ使いがいるのでおそらくもっと少ないが)、それはもう並のスポーツでも県大会決勝レベル、マイナースポーツなら日本優勝と言っても過言ではない(過言)。ちなみに日本の野球競技人口は700万人くらいらしい。
 何が言いたいかと言うと、すごいぞ! ということである。なんか世の中には楽々VIPに到達したり、あまつさえ「たかがVIPごとき」とか言い出す人がいるためなんとなく過小評価されがちだけど、普通にトップレベルですごいと思うので、「僕はこのトップのレベルを目指すんだ!」という意気込みで頑張りたい。変に過小評価してしまうと目標を見失う。というかVIPを馬鹿にするというのはいうなればスマブラユーザー97%を馬鹿にするということにもなるのでソーシャル戦略的にはあんまり賢くないように思ったりする。

4.2 ルール設定

 「だれかと」は優先ルールというものが設定ができる。これは要するに自分はこのルールでやりたい、というものでどうやら50%で採用されるらしい。流石に知ってると思うが知らなかったとすると多分今まで大乱闘とかチーム戦とかをやらされていたことになる。マジで別ゲー。ちなみに自分は最初そうだった。
 優先オフでの乱闘ルールはまあ楽しいのだけれどなんというか実力にはどうしても比例しづらく、リンチが起きたり仲間にキレだす展開が起きたりして、数字がむき出しの本作ではどうにもメンタル的に良くない気がする。仮にVIPに行けたとしても自分の実力なのかと自問自答することになりかねない。
 というわけで標準的優先ルールありということで話を進めよう。具体的には、

  • ストック制
  • 2 or 3騎
  • 終点 or 戦場のみ
  • 5~7分
  • アイテムなし

といったところだろうか。まあ個人的好みの幅はあってもだいたいこれくらいで納得してもらえるのではないだろうか。というか優先ルールなしでVIPに到達する話はちょっと底が知れない恐ろしさがあってあんまり話題にしたくない。
 ちなみに単純に優先ルールを悪用して勝ちたいだけなら、フォックスで体力制、戦場にしてTODをするのがおすすめである。サドンデスはHP1のためNBでほぼ勝てる。あるいはストック1騎アイテムモンボとアシストフィギュアにしてロゼチコを選ぶとよい。下Bが良い仕事をしてアシストでターン継続して蹂躙しやすい。他にもストックが増えるアイテムだけ出したソニックが逃げ回ってストックを増やして判定勝ちを狙ってきたりしたこともあった。どれもこれもしょうもないが、勝ちにこだわるなら一考の余地はあるのかも知れない。しかしまあなんというか、書いていて悲しくなるのでこういうのはやめておこう。何がしたいのかにもよるがここまでして負けると相当むなしくなる気がする。
 ただまあ本作の優先ルールの仕様を解釈するに、任天堂的にはガチ部屋ルールが標準ではなく、全てのルールの価値は本質的には平等、ということなので、上記のルールもある意味公式公認の方法でるといえて、つまりまあキレられる筋合いはないということも妥当である。いや、それってどうなのと言う気がするが設定的には仕方ないものだったりする。いや~、う~ん。
 ちなみに自分はしょうもない優先ルールに当てられた際はノーカンだと思うことにして無視している。あまりにもしょうもないと無料でレートを上げるのが癪なので本気で殴りに行くけど、でもまあ負けても悔しがらないようにする。「そんなにも勝ちたいか? そうまでしてVIPに入りたいか? この俺が……たったひとつ懐いた祈りさえ、踏みにじって……貴様らはッ、何一つ恥じることもないのか!?」って叫びながら、一旦スマブラやめる。だって無意味だし。どうしても温まってしまったらその日は一旦スマブラを終了するのがおすすめだと思う。

4.3 どうしてVIPに行きたいのか

 最後に改めて、どうしてVIPに行きたいのかについて考えよう。もちろん目標だからなのだけれど、よく考えれば本質的なあり方としてはスマブラが上手くなりたい、上手くなった証としてVIPに行きたいという形なんじゃないかと思う。しょうもない方法で行っても仕方ないし、VIPに行ったところでなにかもらえるわけでもない。そういう意味では、VIPに行きたいが先行してしまうのは本末転倒というようなところがあったりなかったりするだろう。上手くなった結果自然とVIPに行ける、というのがあるべき姿のはずだ。
 オンラインで戦っていると数字が減ったり増えたりして結構精神に来る。ただそれにとらわれて躍起になると辛い。オンラインは練習であって、1回の勝敗に一喜一憂せず、「どうせうまくなればVIPには運ゲーやラグで数試合落としたとしても行けるようになるので、それくらいの実力を持てるように一戦一戦練習しよう」という気持ちでいるのが大事だと思う。つまりは、「メンタル的な意味でも長期的な意味でも、上手くなることを目標にできたら、いいよね」ってこと。いや、うん。まあ難しいんだけどね。

おまけ4.1 特にSPから始めた人について

 今作SPはおそらく前作forに比べて爆発的にユーザーが増えたように思う。まあ前作はWiiUがハードとしての魅力がなさすぎたのが結構大きい気がするのだが、何にせよ今作から始めたという人は結構多いのではないかと思う。で、なのだが、特にSPから始めた人は一度焦りや諦めの感情を捨てるといいという話がある。大会上位に入る人を見てよう。殆どがforからの古豪だったりでSPから始めたような人はほぼ全くと行っていいほど見ない。解説もこの人はforのとき、というような話がほとんどだ。SP勢はまだ結果が出る段階ではないという見方もできなくもない。もちろんそれは言い訳なのだが、そう考えるといくらかメンタルが軽くなるのも事実ではないだろうか。
 よく考えれば当たり前だが、例えばfor初期からやっている人は3年近く長くやっていることになる。部活で言えばちょうど、中学から始めた人と高校から始めた人というくらいの差である。それを考えるとむしろ勝てるほうが不思議な感じもする。年季の差は簡単には縮まりづらいものだ。
 という気持ちの問題ではあるが、そう思うと楽な気がする。いずれSPから始めた強豪というのが出てきてくれたら、その辺でVIPに行くくらいでもいいかもしれない。長い目で見よう。しかし、いったいいつ出るのか、まだかかりそうかもしれない。

おまけ4.2 スマブラ用語集

ssbu
super smash bros ultimate。スマブラSPのこと。
DA
ダッシュ攻撃
空N
空中ニュートラル、つまりは空中方向なしA
空○
空中○方向攻撃
GC
ガードキャンセルの略

5. 対戦の考え方(ルキナを例に)

 やっと本題に入ろう。前座長すぎて草。でもまあ実際こうしてみると対戦に入る前段階ですでにすでに知ってる人と何も知らない人の間に大きな隔たりがあったのだな、ということを感じる。こういう部分を埋める意味でも書いてきた価値があったのではないかなあ。うん。きっと。
 というわけで、対戦の考え方を改めて、択、テクニック、キャラ対策、仕様知識にわけて解説していこう。ただここからはキャラによって差のでる部分が多いので一般論として語りづらい部分が増えてくる。というわけで僕自身が経験してきたルキナを使う上で、という具体例と経験を中心に書いていきたと思う。
 択の話は今まで散々書いてきたが、ルキナを使う上で大事なのはお手玉での択と差し返しの択、そして復帰阻止になる。テクニックについては滑り横強や崖捕まりなどなど必要なものがあるためそれらについて書いていく、キャラ対策はルキナを使う上で非常に大きなウェイトを占めるものなので色々書いていこうと思う。仕様知識についてはググってもらうことにしてあんまり書かないかも知れない。

 あらかじめ言うと僕はルキナ使いの中では雑魚オブ雑魚のカスである。僕より強い人は無限にいて、僕の意見はときに良くて諸説、悪くて完全に間違ってさえいるだろう。でもまあ、間違いを恐れては議論始まらんというやつだ。僕はいろいろケアしすぎて誰もが口をつむぐのが1番惜しいと思う。間違えがあるならそれは訂正すればいい話だ。言わないままだと間違えにすら気づけ無い。だから鵜呑みにせず、役に立ちそうなものを持ち帰るような気持ちで読んでほしいと思う。

5.1 ルキナというキャラについて

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 まずはルキナというキャラについてあらかた説明しておこう。ルキナは、FE出身のマルスダッシュファイターである。マルスとの違いは剣での攻撃の威力、吹っ飛びが、剣先が強く他が弱いマルスに対して、すべて一律なのがルキナである。それ以外は基本的にすべて同じだ。ルキナの配信者の放送を見ていると中確率で「ルキナマルスの違いはなんですか?」と聞いている人がいるのだが、まず調べような?
 それはそうと、キャラとしての特徴をまとめると以下のようになる。

  • 体重、体格共に非常に標準的な剣士キャラ
  • 地上移動が早め、特に歩きは全キャラ中最速
  • 全技剣を振るため、全ての攻撃のリーチが比較的長く、判定も比較的強い
  • 全技の発生が剣士としてかなり早めで後隙等を狩りやすい
  • 技の後隙は少なくないかられやすい
  • 技の持続はかなり短めでシールドや回避に弱い
  • 火力そのものは標準的
  • 飛び道具を一切持たないため弾幕に苦戦しやすい
  • 滞空時間が長く落下速度がゆっくりめ
  • 急降下のタイミングがやや独特
  • 下方向へのごまかしが少なくお手玉には弱め
  • 確定コンボはほとんど存在しないが読みによるターン継続がかなり優秀
  • つかみはリーチが優秀な一方バリューが非常に低い
  • 復帰阻止が非常に優秀
  • 上Bが優秀で復帰阻止は非常にされにくいが復帰性能そのものは低め
  • 全技が万遍なく強力な一方押し付けて勝てるような技は持たない
  • 確定コンボはほぼ皆無(あるにはあるけどちょっと違う)
  • 特にリーチを活かした有利な読み合いでのターン継続で戦う
  • 総じて癖や尖った部分がなく良くも悪くも基本に忠実なキャラ

 上にも書いた通り、リーチを活かした近距離での読み合いでひたすらターンを継続する動きが非常に優秀なキャラ。立ち回りの基本は一撃を積み重ねていくターン継続であり、爆発的な性能は持たないが、格ゲー、スマブラの基本を詰め込んだキャラといえる。
 良くも悪くもキャラ性能を引き出すには読み合いや間合い管理を極めることが必須であり、逆にそこさえあれば安定した性能を引き出しやすく、尖った部分がないことから不利も付きにくく非常に優秀。特に読み合いを極めた復帰阻止や崖狩りは凶悪と言える性能を誇る。
 が、この読み合いが非常に鬼門であり、慣れていないと、火力が出ない、飛び道具に蹂躙される、いつまで立ってもバーストが取れない、といった苦境を強いられることになり、また強い技を持たない関係から「わからん殺し」「ハメ技」といったことができず、またされやすいため「手っ取り早く勝つ」という意味では不向きなキャラと言える。各敵キャラのキャラ対も必須だ。そういう意味でも長いキャラと言える。
 一応キャラ独自のテクニックはほぼ無いものの、勝ちに行く上で必要なテクニックや知識は少なくなく、また相手の動きに対応することで真価を発揮するため、キャラ開拓と同時にスマ知識やキャラ対策も身についていく成長志向のファイターと言えるかも知れない。まあそれ言い出したらみんなそうなんだけど。
 といったところだろうか。まあ適当に書いたけどすごくざっくり所感をまとめると

  • 読み合いができたらマジで最強
  • 読み合いできないとマジで弱い
  • 飛び道具マジできついストレス耐性ないと無理
  • 復帰はつよわい
  • 横スマッシュがマジで強い
  • 復帰阻止がとにかく強くて重要、必須
  • 覚えること、テクニックは多い
  • が、独自テクニックはないため覚えてしまえば非常に有用
  • 総じて基礎力があって使えるようになればホント強いだろうな、と感じるキャラ

という感じか。読み合い、ターン継続、飛び道具対策、復帰阻止、キャラ対策知識、の5つがルキナを使う上でのキーポイントになると思っている。

 初心者にはあまり勧められない。勝てるようになるまでがマジで長すぎると思うから、普通に使ったらメンタルやられる気がする。というかやられた。ハメ性能皆無な一方で特に飛び道具ハメがつらすぎる。はあ、もう!!
 ただ一方使いこなせたらくっそ楽しくてめっちゃ気持ちいと思うので、ドMな成長志向の人ならいいかもと思う。やはり特殊な動きが少ないので一つ一つの動きがわかりやすく、勝てたときは試合と勝負、両方に勝てた、という気分になりやすい。負けると辛いけどそういう喜びの面は大きいように思う。
 というわけでハイコストハイリターンなんじゃないかと思う。すぐ勝てるキャラと言う意味なら絶対駄目だけど、安定して勝てるようになるなら良い、というかそんな感じだろう。ルキナで勝てるようになったらたぶん、きっと、なんか基礎が身についているのではないかと思う。わからないけど、よくそういう話を聞く。
 さて、というわけでこんなことを書いたけどここから先はルキナの使い方解説、練習方法を例にしながらVIPへの上がり方について書いていこうと思う。いや、それしか知らないから書けないのだ。ただどのキャラを使うにしろ全く参考にならないことは無いと思うので適当に読んでもらえると嬉しい。では、いざ、ルキナの世界へ!

5.2 ルキナの基本データ

 まずは基本スペックの確認から。
 キャラデータはスマブラ検証@wikiにあるのでこちらを参照されたい。
ルキナデータ
 ただこんなもの見てもわかるようなわからないようななので、個人的な考えを簡単に書いておこう。あくまでも個人的なものなので上手い人から見たら噴飯ものかも知れない知らない。というかそれ気にしだすとブログ書けなくなるので考えない。

遅くないけど早くない。弱め。昔はコンボに繋げたらしい。
横強
刺し合いの基本1、空中も狩れる。牽制にも便利。DAの代わりに滑って使いたい。後隙はあるので振り過ぎはだめ。
上強
お手玉の基本1、ターン継続が偉い。低パーならコンボが、かなり高パーならバーストにも使える(できればそれより前にバーストしたいけど)。
下強
差し合いの基本2、姿勢もよい。ダウンもさせられる偉い技。
NB
リーチが長く意外とリスクが少ない、一撃入っていればシールドが割れる。圧力としても強い。シールド割った後はこれの最大溜めを使おう。
横B
優秀だが後隙がやばいので乱用注意。単発バリューの最高峰。たまに途中で抜ける。下シフトはガードされると反撃でスマッシュを入れられる。持続が長いのでその場回避読みや崖狩りなどでも重宝しやすい。1段止めで微妙に浮くため復帰で使えることもあるらしい。3段目を下シフト、4段目を横シフトにするテクニックがあったりする。上達するほど使用頻度が減っていく技だと個人的に思ってる(というか初心者はブンブン振り過ぎな傾向がある気がする(経験談))。
上B
最強技。地上では3,4フレームに、空中では1~4フレームに無敵がつく。その上にすごい速さで移動するのでとにかく復帰阻止がされにくい。カウンターもたいてい当たらない。また、根本での吹っ飛びが凄まじく、ガードキャンセルでバーストにも使えて、復帰阻止で崖メテオにも使える。怖い。ただし、復帰そのものの性能はかなり低く、あと初心者のうちは崖に掴まれず地上に出ちゃったり、反転し逃して死んだりするので慣れが必要な技。ルキナと付き合う上での最初の障壁とも言えると思う。
空N
差し合いの基本3。序盤は刺しこみでダメージを稼ぎ、終盤では二段目の吹っ飛びがかなりあるためバーストに使える。ルキナの技の中では二振りで持続が長めのため数少ない置ける技。
空前
刺し合いの基本4、序盤の差し合いに、読みでのターン継続に、攻撃の牽制に、崖際への運搬に、とっさの復帰阻止にあらゆる局面で使える便利な技。
空後
バースト技1、かなり飛ぶ。OPがもったいないのでここぞというときで使いたいけどなかなかそうも行かないか。復帰阻止や、台上の相手に指しやすい。地上の的に当てるのは玄人感。撃った後向き直す特殊な技なので注意。かなり強い技。
空上
お手玉の基本2、ターン継続に優秀で、かなり嫌われる。後ろ側は詐欺判定で当たらない。剣がすり抜ける様はかなりシュールなので早く修正してくれないだろうか。
空下
メテオ技、上手い人は差し込みに使ったりする。着地ごまかしに使えるほど強くはないが(持続がほぼ無い)、しかしそれなりに強いという印象。硬直が大きいので崖下空中でうっかり使うとすぐ死ぬ。メテオ判定は狭め。崖に捕まりに来た相手にメテオを決めたりできる。できると超気持ちいい。地上でメテオができるとコンボに繋げられる。
DA
正式名称レイドチョップ、なんかダサい。そして弱い。発生が遅く、持続が短く、後隙も大きいとあまりいいところがない。強いて言うなら結構飛ぶ。基本的には滑り横強で代用したいと思う。
横スマッシュ
バースト技2、ルキナのリーサルウェポンにしてメインウェポン。発生が早く、リーチが優秀で、何よりめっちゃ飛ぶ。地面にも当たるためダウンや崖も狩れてしまうというヤバさ。マジで強い。ぶんぶん振りたいけど後隙は普通にあるので振り過ぎは駄目。
上スマッシュ
バースト技3、ガーキャンでつかったり、突進技にリスクをつけるのに使えたりする。上だけでなく横にも判定があるため結構偉い。たまにすっぽ抜ける。
下スマッシュ
あまり見ない技。後ろ側のほうが威力吹っ飛び共に強い。OP管理でシールド割った後に使う人がいるかも知れない。よく知らない。
つかみ
リーチがかなり長くて偉い。ただしどの投げもバリューがめちゃくちゃ低い。0%~数%のみ下投げから空上や空後がコンボとしてつながる。あまりのバリューの低さから投げるよりも殴り続けるほうがいいとさえ言われることも。上投げは一応投げバーストとして使える190%目安。
最後の切り札
しらん

 体重はちょうど真ん中より少し軽い程度、急降下のタイミングが非常に独特で難しい。武器は武器判定といって武器に攻撃を受けても自分はダメージを受けないため判定が強い。しゃがみ歩きはできない。
 こんなところだろうか。割と色々書いた気がする。これだけ書けば十分でしょう。うん。

5.3 ルキナを使う上で練習したい事項、知識、テクニック

 次にルキナを使うで練習しておきたいことについてまとめておく。どれもとても大事。基礎から書いていく

5.3.1 全キャラ共通
小ジャンプ
基本オブ基本、ジャンプボタンを3F以内に離すとできる。2つのジャンプボタン同時押しでもできるが正攻法ちゃんと練習したほうがいい。
最速空攻撃
攻撃ボタンとジャンプボタン同時押しで最速小ジャンプ攻撃ができる。コンボや差し込みで重要。特にLボタンジャンプ設定をすれば引きながら打てたりと柔軟性が上がるためLボタンジャンプも合わせてマスターしたい。
急降下
空中で下入力をすればできる。このゲームで空中にいる状態は不利のためすぐ降りるのはすごく大事。ルキナはジャンプからの急降下タイミングがやや独特なので練習が必要かも。
ベクトル変更
ふっとばされる時にスティックをどこかの方向に倒すと吹っ飛び方向にその方向への補正が入る。基本的には高%のときは飛ばされるのと逆側に倒せば良いが、低パーの場合逆にコンボに繋げたられたりもするので、最終的にはキャラ対として勉強する必要がある。知っておこうという話。
反転上B
上Bの際斜め上方向に倒すとそちらに向き直す。復帰で必須。できないと死ぬ。基本中の基本。
ガードキャンセル行動
ガードを押したまま攻撃ボタン、上スマ、上B、空攻撃の入力をするとその攻撃が出る。ルキナの場合全部強いので全部できるようにしたい。特にGC(ガーキャン)上Bは必須。慣れないとシールドの上シフトになるので注意。コツはスマッシュだと思って上Bすること。
最速崖捕まり
崖に出るタイミングでスティックを崖方向から下半分をくるり半周。説明しづらいので動画探して欲しい。復帰阻止の展開づくりや敵上Bへのカウンターに使える。崖奪い空後も強力。あるとないとでバーストがかなり変わるが、難し目なので優先度は低めでOKだと思う。
空ダ
ルキナはあまり使わない気がするので省略。いや、説明が面倒すぎる。
受け身
きりもみ状態*1時の着地時にシールドボタンを押す。普通に全キャラ重要だが対ガノンは特に重要。要練習。
崖受け身
受け身は崖でもできる。やり方は同じ。タイミングがかなり難しい。普通に全キャラ重要だが対ドンキーでは特にないとまずい感じ。
反転ジャンプ
ダッシュしながらジャンプする瞬間に反対方向にスティックを倒すと慣性を残したまま後ろ向きにジャンプできる。ルキナは必須ではないができると空後バーストが狙いやすくなるため上級者になるためにはぜひできるようになりたいのだと思う。
ジャストシールド
攻撃を受ける瞬間にシールドを解除すると解除の後隙が減る。あどシールドが削られなくなる。使いみちは無限にあるがいかんせん難しいのでとりあえず知っておこうというか。狙いすぎると危ない。
ダッシュガード
ダッシュ中にガードボタンを押すとすぐガードが出る。ステップでは駄目。飛び道具対策や様子見で超重要。
ステップ
スティック横にを弾いてすぐ離すとダッシュしてすぐ止まる。様子見等色々使える。
レバガチャ
Lスティックを左右にガチャガチャする、のではなく回転させるほうが圧倒的に早い。特に対ドンキーやインクリングでは生存に直結するのでかなり重要。
5.3.2 ルキナ独自的
上Bでの崖捕まり
場所を見極めないとすぐ崖上に出てしまって後隙を晒して狩れる。練習必須。
すべり横強
頼りなすぎるDAの代わりの差し込みに。ダッシュしながらスティックをダッシュと反対方向に倒しつつCステ(強攻撃設定)をダッシュ方向に倒す。割と必須級。

 その他ゲームの仕様知識については流石に書ききれないのでゲーム内の「スマ知識」とか、smashlogとかスマブラwikiとかを各自参照して欲しい。ある程度知っている前提で書いていくことにする。

5.4 ルキナでVIPに行こう

 やっっと立ち回りの話ができる。立ち回り、つまり対戦での対戦のゲームプランというやつだ。基礎知識とかの説明が長すぎで死ぬかと思った。いや~、でもほんとこれだけたくさん知らないといけないことがあるってことなんだよな。もちろんこれでも全てではないし、上に上がるに連れて更に増えていくのだろうけど、それにしても多い……。そりゃ差が出るわけだよな。特に始めたての初心者なんて、何も知らないどころじゃない。
 まあ、とにかく始めましょう。

5.4.1 ルキナの立ち回り

 改めてもう一度書くと、ルキナは相手の動きに上手く対応して、読みやターン継続などでダメージを稼いでいく動きが強い(と思う)。まず大事なこととしてとにかく相手キャラを凝視する。見すぎるともちろん困るけどとにかく相手の動きをよく見て、僅かな失言も逃さない、甘えた逃げを許さない名探偵のような気分で臨む。がん攻めは弱いので、とにかく相手を我慢強く待つことが大事。特に自分が不利状況では重要。バースト拒否を懸命にし続け、いつか来る反撃の機会を狙うようにしたい。
 読み合い、ターン継続、飛び道具対策、復帰阻止、キャラ対策知識、の5つがルキナを使う上でのキーポイントになる。

 ルキナは基本的には待つ、迎撃を主体にするファイターだ。基本的に押し付けられるような強力な技がなく間合い管理や後隙を狩ること、ターン継続などが主体になるため切り込みをするメリットが大きくなく、切り込みを狩るほうが強いという感じだろう。

 まず序盤は、ステップや小ジャンプ、ダッシュガードなどで相手の様子をうかがいながら、隙をみて攻め込む、あるいは攻め込みをいなして後隙を狩ること。攻め込みは、空N、空前、横強、空上、つかみなどが主流。そして、一度攻め込んだら逃げようとする相手の逃げる方向や逃げ方を読んで、それにあった追撃をいれてターンを継続するようにする。ワンタッチで終わらせないようになるべく確定でないコンボを入れ続け攻撃を継続する。失敗した場合はまた、最初に戻って後隙を狙う。これが基本だ。
 ただ相手が飛び道具持ちの場合、こちらから攻めないといけない。この時は、まず小ジャンプやダッシュ、歩きながらのガードで十分近づいて、相手の動き、飛び道具を振るモーションをよく見て、隙になるところに差し込む。相手は逃げる、ガードする、空前を入れてくるなどそれぞれ対応する動きがあるため、それらも適切に読んでガードや回避、すかしをした上でワンタッチを入れる。そこからなるべくターン継続をするのを頑張りたい。ただまあこれはかなり難しい。ある意味非常に労力的には不平等だが、ルキナはそういうキャラなので頑張るしかない。キャラ対のような部分もあって、どのキャラはどういうごまかしをしがちかを覚えて、それに注意すると読みが成立しやすい。頑張ろう。

 中盤(中パーセント)は、やはり序盤と基本的な動きは変わらないがコンボ(もともと多くは確定ではない)が入るづらくなるので、上強、空上でのお手玉や、投げ、横強、空攻撃での崖追い出しなどの有利展開を作りそれを維持することを意識する。また、崖端に追い出せた場合スマッシュ等を狙っても良いといえば良い。稀に倒せることも。特に崖外に追い出せた場合復帰阻止を狙っても良い。

 終盤(高パーセント)はとにかく崖と上へばんばか飛ばして、復帰阻止や着地狩り、崖狩りを狙う。当てたいバースト技のプランをある程度考えて、それを当てることを意識する。例えば、80%からなら崖端での横スマが、120%なら崖端でのGC上Bや空後が、150%ならGC上スマが、190%ならつかみ上が等々、相手のパーセントを見ながら本命択を意識してそれを当てに行く。

 基礎となる考えはこれで全部だと思う。

5.4.2 お手玉、上方向の展開維持

 これは基本的に上強、空上で行うが、重要なのは本作は空中での回避が1回しかできないということ。相手に回避やジャンプなどの逃げの択を使わせたうえで攻撃を当てる必要がある。そのため、まず上に上げた際、ジャンプしてみる、そこで読み合いが発生する、こちらが空上をするなら相手は回避が正解、こちらが透かして降りた後上強をするならジャンプ逃げや回避温存が正解になる。ここはまあ慣れ、人読みと言うやつで相手がどちらを好むかを考えて撃っていくのが大事である。ある意味じゃんけんといえるがこちらにリスクの少ない有利な読み合いなので、この展開を何度も作ることを意識したい。

5.4.3 着地狩り

 ルキナの着地狩りは滑り横強と対空スマッシュ、空後ろなどが主体になるが、特に対空スマッシュが強い。上にかいたお手玉展開を意識した上強を入れるタイミングで横スマを振ると割と当たる。

5.4.4 崖狩り

 崖に追い詰めている局面はどうしようもなくこちらが有利である。有利なので高くふっかけたい。本命はスマッシュを当てることで、相手のその場やジャンプに合わせて横スマをぶつける、相手の転がりを読んでステップして横スマをぶつけるなどが特にやりたい展開になる。が、これはもちろん普通にやってもできない。そのために他の択をちらつかせる。相手のその場上がりにはガードよみダッシュつかみやスマッシュ、ジャンプ上がりには置き空Nや空前や空後、攻撃上がりにはガードからのGC上Bやそのままスマッシュなどをそれぞれ意識したい。
 重要なこととして、崖の相手に対してステップやジャンプ、適当な攻撃を振ることで、相手を精神的に追い詰めるのが重要である。相手はそれにビビって択を見誤ったりする。この駆け引きがまさに読み合いでルキナはジャンプと崖捕まりっぱを狩れる横スマッシュ攻撃を持つため比較的優秀と言える。また空前、空N、空後も偉い。あと復帰阻止の展開の恐怖、というのも相手には圧として与えられることになる。とにかく相手を脅してバースト技に入ってきてもらおう。
 その場上がりには理論的には横スマが入り込める。が、これはめちゃくちゃタイミングがシビアなので個人的にはあんまり狙わないほうがいいと思う。それよりはジャンプ上がりにリスクをつけるような択を持つほうが期待値的には高いので良い気がするのも意識しておきたい。多くの場合相手はジャンプ上がりを本命にしやすいのだ。

5.4.5 復帰阻止

 これは個別に書かねばならない。

5.5 復帰阻止のやりかた

 ルキナの最強技、復帰阻止。滞空時間の長さと、発生の早い空攻撃、ジャンプを残せばかなり追える性能をフル活用して、相手を崖外からの空攻撃で追い出す。まず重要なことはこれも相手の復帰起動を読んで読みで当てること、相手の復帰ルートの択に対して、こちらの復帰阻止行動の択を合わせるのが基本になる。場合によっては相手は1択になったりどっちを選んでも結局死ぬ詰め将棋になるのでそういう時に詰めを逃さないのが大事である。

 まず、空攻撃は空中ジャンプと一緒に撃つのが基本なのを知っておこう。そうでないと攻撃時の硬直でジャンプしても帰れないところまで落ちて死んでしまう。これを知らないと復帰阻止はそもそもできないのだ。僕はこれをわかってなかったのでマジでできなかった。だからまずこれを言っておく。つまり、空中でのジャンプで相手の復帰ルートに合わせるように飛び込むのが復帰阻止の基本になる。

 具体的な動き方はYouTubeの動画を見るのが早いと思う。ここで文章で書いても仕方ない。
www.youtube.com
https://www.youtube.com/watch?v=-z2jNvIu3xYwww.youtube.com
えつじとかProtoBanhamとか見よう。復帰阻止はえつじのほうがよくやってるのを見られるかもしれない。

 基本的には、小ジャンプや崖からのダッシュでの飛び降り、あるいは崖捕まりからの崖離しで、崖下に行き、相手のルートに合わせて空攻撃やカウンターを振り、そして上Bで帰る、という感じ。ルキナはこの上Bでも崖メテオによる復帰阻止が狙えるためとにかく強い。
 ルートは、真下に降りて下から復帰を狩るパターン、奥に飛び込んで復帰行為前を狩るパターン、崖に捕まる直前を待って崖下すぐで狩るパターン、相手の攻撃を含む上Bに合わせてカウンターを入れるパターン、上Bで崖メテオだけするパターン、崖前で空下メテオを入れるパターン、復帰阻止に行くふりをして甘えた復帰をした相手を地上のスマッシュで狩るパターン等々がある。もちろん他にもある。ルキナの強いところはこのパターンの豊富さで、言ってしまえばほぼどこでも追える。そのため、相手は常に油断できない。
 コツは、復帰阻止の択を散らすことと、回避したら死ぬような場所に攻撃を置くのを意識すること。所詮は択であって試行回数が物を言う部分も大きい。何度も挑ませていつか鎮める、というようなのも強いだろう。
 そしてさらに崖に帰ってきても地獄の崖狩りタイムを押し付けることもできうる。ルキナ怖っっ!!!!
 こんなところだろうか。

5.6 ルキナの防御戦

 ルキナの弱点は、飛び道具がないこと、着地が弱いこと、ジャンプを潰されたら復帰がゴミゴミなこと、などなどがある。また崖上がりも狩られるとつらい。そういうわけでそのへんについての持論を書いていく。

5.6.1 飛び道具

 飛び道具については序盤の立ち回りのところで書いたので省略するが、重要なのは、受けてもメンタルをやまないことだったりもする。飛び道具はガードしていればOP相殺が入る。つまり火力がどんどん落ちていくのである。最近は飛び道具のガード削り値も削減され、ガードしやすくなった。また一部を除けば高くても10%程度なので、受けても気に病まず、近づけた時に取り返してやる気兼ねが大事だと思う。またこれはキャラ対策に依るところも大きく、飛び道については予めある程度どういう回答を持つか考えておくのが重要である。よくあるケース、相手の飛び道具の押し付け方みたいなのがあるとおもうのでそれをどうするかしっかりと考え込んでから戦いに望みたい。

5.6.2 着地隙

 ルキナには着地やお手玉をごまかす技があんまりない上に滞空時間が長い、さらに空中の横移動も微妙、と脆さがそろっているため着地を非常にかられやすい。そのまま降りたらだいぶきつい。そのため重要なのは、急降下、ジャンプと回避の温存、そして崖に逃げることである。
 まずきりもみ状態を空N等で解消すること。そして、相手が対応する前に急降下で降りることはある程度意識したい。ただ、それでもDAとかで狩られるので、回避を温存して、相手のDAを読んで合わせて回避を入れること。これで甘えた着地狩りならなんとかなったりする。
 ただ甘えて無い着地狩り、お手玉はマジできついので崖に逃げるしかない。崖は無敵が入る上にドルフィンはかなり復帰阻止されづらいので、崖に逃げると結構安心である。崖狩り展開は厳しいがお手玉や着地狩りよりはまだましなのでそこは頑張りたい。

5.6.3 ジャンプ潰されるの怖い

 復帰に於いてジャンプ潰されるとルキナは終わる。上Bは復帰性能自体はゴミなのでジャンプがないともう全然帰ってこられなくなる。だから、ジャンプはなるべく温存しないといけない、特に飛び道具や空前運びなど空中での圧力は、ぐっと我慢して、その上でそれが止む、抜けられる頃にジャンプを使いたい。すぐ使ったら潰されて死んじゃうのでこれはほんとに重要である。ジャンプは大切に。

5.6.4 崖上がりつらい

 ルキナは崖上がりはすごく平凡で、まあ平均的だと思う。強くも弱くもないんじゃないか。だから人並みに狩られるので注意したい。とはいえ崖狩りと逆なので自分が崖狩りのときにすることと逆を考えればいいのだが、特に崖上がりで重要なのは「リスクを最小にすること」である。リターンは無視。とにかくリスクを最小にする択を取りたい。
 つまり成功すれば一転攻勢になるけど失敗すれば死ぬような択はゴミで、成功しても上に帰られるだけで失敗してもちょっと怖いだけ、みたいな択を選ぶべきだ。よって基本攻撃上がりは弱い。相手の崖前スマッシュホールド*2以外では使わないほうがいい。
 転がりは成功する見込みがあるならいいがリスクは大きいタイプなので注意したい。硬直フレームがちょっと長めだったりする。一転攻勢型の択なので警戒されやすいし、警戒されるとスマッシュが飛んできたりする。痛い。
 その場は上2つより安定していて、隙も少ない。だが崖に追い詰められている展開になるので、嬉しくはない。あと持続の長い技やつかみなんかは通されやすい。ただリスク自体は少ないので個人的には悪くないと思う。
 ジャンプはそのままステージの真ん中に帰れるので偉い。リターンこそ少ないものの1番の安定択になりやすい。ただ無敵フレームが崖上がりのときにないのと安定択故に読まれやすいのでそこだけは注意したい。ただVIP以下でジャンプ上がり狩る人は少ない気がする。だから割と結論感はある。ただルキナの場合は滞空時間が長く急降下のタイミングが遅い関係からただジャンプで上がると弱いので攻撃と合わせるようにしたい。そうすると割と安心である。
 第5の択として相手がなにかするまで待つ、というのもある、待ってるのに飽きて転がる場所でスマッシュためだしたりジャンプ場所に空攻撃振ってきたりDAしてきたりすることもあるのでそれを見てから安全に上がる、というのも割と大事である。後出しジャンケンが最強ということだ。
 まあなんにせよ、読まれないのが大事なので択を散らすことは意識しておきたい。チョキだけはグリコに勝てないのである。パーも時には必要だ。

5.7 キャラ対策知識

 以上でルキナを使う上での基礎的な部分、自己完結的な要素について書いてきたが、ルキナはそれだけで終わりにくいキャラでそれに加えて相手のキャラに対しての対策部分が非常に重要になってくる。
 一般論としてスマブラで勝つために必要なのは、基礎知識、基礎テクニック、自キャラ独自知識テクニック、敵キャラ理解、という要素に分割できるが、ルキナは非常に癖の少ないキャラで多分触ればとりあえず誰でも動かせるような設計になっているため自キャラ独自の知識やテクニックの面がかなり小さめになる。キャラ独自練習のようなものは殆どやらなくて良いという感じだろう。
 その一方で基礎の部分が非常に重要でまた同時に敵キャラの理解、キャラ対策知識が非常に重要になってくる。使いやすく、誰でも動かせるということは裏を返せば動きそのものは相手にも非常に対応されやすいということになる。押し付けるムーブが殆どないため自分の動きにはめてキャラを封殺していくようなことはほぼできないが、その一方で飛び道具がないことなどもあって、相手の押し付ける技に対してはしっかり対応していく必要がある。つまりはキャラ対策知識がウェイトとして非常に大きくなるのだ。
 これが基礎とは別にかなりしんどい部分で、全80キャラ分全て網羅とは言わないにせよこちら側が相手に対してしなければならないことは非常に多い。基礎の練習をさんざんした上でここに至るのでルキナ使いとして最後の難関と言えるかも知れないが頑張らないことには始まらないので地道に頑張るしかない。また、これはあくまで基礎ができてるからこそ発生する話であるため先にキャラ対策から始めてもあまり実らないような気がするという点でもかなり深い。しかしこの知識はやはり全キャラ共通で使えるものでもあるので学んで損しない箇所と言える。必要は発明の母というものでどんなキャラを使うにしてもいずれは通る道になるのでそういう意味ではそういうことを早期から意識し続けられることは悪くないことでもあるのではないかと思う。

 キャラ対策知識の基本は相手の隙フレームの把握や、強いムーブに対しての対抗策の把握と事前検討、また相手のリーチや発生を理解した上での苦手なムーブをよく知ることということになる。
 隙フレームの把握についてはデータベースを見てもよいが、実戦で後隙にいろいろな技を試してみて、どこまでガードされるかというような経験で学ぶほうが早い。これを詰めていくことで相手の技への最大リターンを取りやすくなりまた反撃したつもりが相手に反撃を取られるような事故を減らせるようになる。例えば相手の横BやDAといった突進技にはGC上スマが通るのか、GC上Bなら通るのか、つかみしか入らないのか、などはやはり知っておくと有用であろうがそういう部分は色々なキャラによってまちまちながら非常に重要になる。
 強いムーブに対しての対抗策というのは例えば、飛び道具の豊富なキャラにたいして飛び道具をどういなして、どう間合いを詰めるのか、間合いを詰めた際相手がどういう強い行動を狙ってくるかをある程度把握して、それについてどれがいいかを検討することになる。これができていないとこちらは一方的なわからん殺しを受けとてもストレスが溜まることになるが、逆にわかればなんとかできるようになったりあまつさえ一転攻勢で有利を取れたりするようになるためかなり重要な部分になる。
 相手の苦手なムーブを知るというのは、例えば簡単な話相手がリーチの長い技を持たないキャラならこちらのリーチを押し付けるようなムーブがかなり有利になるし、相手が空中攻撃を起点とするキャラならそれを潰せるように動けるのが有利になりやすい。相手が復帰に難があるなら押出しを意識して動くと立ち回りやすい、といった相手の弱点をつくような責のムーブの把握でありこれがあると五分だと感じた相性が俄然有利にできたり、不利が五分になったりと多くの面で役に立つので非常に重要と言える。

 という感じでそれぞれ概論というようなことで説明したが、これらは全てもちろん一筋縄ではいかないことも多く、「考えてもどれがどうなのかわからん!」となることも多い。というか自分で考えてわかるというようなのは実際かなりのセンスと才能が要求されるのでできないことのほうが多いと思う。そういうときはおすすめなのが上手い人の動画を見たり上手い人に聞いてみることになる。上手い人のアーカイブを探ってそのキャラとの対戦を見る。そしてどういうふうに攻めているか、どういうふうに対処しているか、反撃に何を取っているかを見るようにすればそれだけでキャラ対策知識は非常に詰めやすくなる。上手い人に聞くのは、割と聞かれたほうが漠然とした質問で答えづらかったりするのでまあある程度具体性を持った問い方ができないなら迷惑にもなりかねないのでセカンドプランという感じで思っておく良いかも知れない。
 いずれにせよ、実戦経験と動画という2つのツールを活用することで何が強いか、何が弱いかを把握して適切な行動ができるようになることは非常に重要でまた効果も出やすいのでこちらをちゃんと頑張りって欲しいと思う。
 で、以下で各キャラのキャラ対策についての自分の考えを書いていこうと思ったのだけど、80キャラ書くのが絶望的なまでにしんどい上でに自分的にまだまだ全然キャラ対がわからないキャラも多いのでちょっと書くのがしんどいというか書けない気がする。需要があれば別の記事として書いてみてもいいが、ここはとりあえずみんな各自で頑張ってというところで終わらせることにしたい。みんな、がんばろう!
 さて、最後に具体的な手順について経験を踏まえながら書いていきたいと思う。

5.8 で、何すればいいの?

 書きたいことは大体書いたので最後に具体的に何を練習すればいいのかを書いていく。あくまで参考だが自分の経験も踏まえて書くのでまあすごく的外れにはならないはず。

5.8.1 まず基礎の動きを覚える

 まず基礎の動きを覚える。反転上Bや受け身、急降下等は流石にできないと始まらない。またキーコン設定を適当に弄ってそれに慣れる、というのも大事である。とにかく動かせるように、復帰で死んだり、やろうと思った操作をミスらないようにしたい。

5.8.2 CPレベル9に勝つ

 そしていきなり難題。CPレベル9に勝つ。今作のレベル9は強い。マジで強い。始めたてはまず勝てない。しかしレートが減る心配もなく、オンラインにすら繋がず、自分ルールでポーズもリセットもし放題で戦えるので対戦相手としてはまずCPから始めるのも良いと思う。CPレベル9の特徴として

  • 崖受け身がありえんうまい
  • バースト技を意識して振らない
  • ジャストシールドもかなりうまい
  • 復帰はワンパターンでかなり甘えている
  • 全体的に決まったタイミングで回避を使いがち
  • つかみはシールド以外には使ってこない
  • 必ず受け身をする。内側転がりが多め
  • 崖狩りをほぼしてこない
  • 復帰阻止はかなりしてくる
  • 各技均等に振りがち

というところがある。このゲームは読みゲーなので相手の択を把握できていることは非常に強い。これらのことを意識しつつ、まずは目と指をなれさせる意味でも、100%でなくてもいいから相手の自滅とかに頼らずまっとうに倒せる様になりたい。操作を覚える意味もある。勝率は半分くらいあればまあいいかも。
 大乱闘はキャラ選びが面倒だったりいろいろあるのでトレモがおすすめ。また、とりあえずはCPに使わせるキャラはミラーから始めてもいいかも知れない。いずれにせよ読みがわからなければまずは直感でもいいからCPの動きについていけるようにしたい。

5.8.3 オンラインに行ってみる

 まだ練習不足はあると思うけどとりあえずオンラインに行ってみる。オンラインの初期レートは変動が激しくて、なんかやる気が起きないと思うけど、上手くなたら初期の変動分なんて余裕で取り返せるので、気にせず突っ込む。負けてもいい(もちろん勝つ気でやった上で)。とにかく対人経験やオンライン経験をして慣れていく。あとオンラインレート一生もぐれない病にならないようにする。とりあえず潜って今の実力を知る。CPレベル9に半分くらいで勝てたら100万~200万はたぶん行ける気がする。わからないけど。きっとそれくらいはいける。

5.8.4 テクニックを練習する

 小ジャンプや、滑り横強、ガードキャンセル行動だったりのテクニックを練習する。これらは読みと違って練習すればできるようになりやすい部分なので継続的に練習したい。最低でも小ジャンプ、ダッシュガード、最速空攻撃は絶対できるようにしたい。小ジャンプは慣れないと難しいけどコツは特にない。強いて言えばYボタンが嫌いな虫とかだと思うといいかも知れない。GC行動、崖捕まりや空ダ、反転ジャンプ等はそれらに比べれば優先度は低いと思うので気が向けばでもいいかも。
 そしてこれらの練習と合わせてオンラインから逃げないようにする。そしてなるべくオンラインの相手の動きを読むことを常に意識する。自分のキャラじゃなくて相手のキャラを見るようにすること。このへんができれば成長は早まると思う。これがわかるようになるとCPレベル9の動きはもっと簡単に読めることがだんだんわかってくる。

5.8.5 上手い人の動画を見る、上手い人にアドバイスをもらう

 上手い人の動画を見るのはめっちゃいい経験になる。なんか見てるうちに自分がうまい気がしてくるのだ。とりあえず「キャラ名 VIP」とかでYouTubeで調べればすぐ出ると思う。とりあえず見てみる。ここで大事なのは、ただ漠然と見るのではなくて、各所でそのプレイヤーがどういう択を持っているか(自分の知らなかった動きをしていないか、している場合は真似てみる)、どこで択が発生しているのか(知らぬところで択は発生し続けているので注意深く)、各キャラの対策はどう動いているのか、そしてどうやって択を誘発しているか(崖のその場上がりをスマッシュで狩った場合、その場上がりをさせるに至った行動は何かを見る)に注目したい。
 これらを合わせてみることで、すごく勉強になるのと、そのプレイヤーがいかにうまいかがわかったりする。そして、各状況での択の選び方や、択の誘発の仕方、択そのものを真似てみると非常に上達しやすい。ある意味1番上達する練習と言える。ただこれができるようになるためには基礎技術や目や指の慣れ、択を理解していることが重要なのでそういう意味での下積み経験は重要である。

 そしてもう一つは上手い人と対戦してアドバイスをもらうことだろうか。これはもちろんそういううまい知り合いがいる必要があるがネットが駆使できれば割と見つけられるかも知れない。比較的大規模ではない配信者さんなら対戦に付き合ってくれることもあるかも知れない。Twitterアカウントなんかはやっぱり便利だ。各キャラ窓も非常に有用だと思う。キャラ窓については後で書くことにする。
 質問の際はなるべく具体的にしたほうがよいのだけれど、具体的に何を聞けばいいかわからないことのほうが多いと思うので、とりあえず対戦してもらって「なんか無いですか」と聞くのも仕方ないといえば仕方ない。ただここに書いてある知識がわかっていればある程度自分の課題を具体的に把握できるのではないかと思うので、なるべく具体的な質問を考えるようにしたいとは思う。多くの場合、スマブラ勢はみんなかなり優しいので大抵何か教えてくれると思う。ただ質問の仕方で回答の方向も明確にしやすいので質問は的確にできるようにありたい。
 あと少し逸れるがプレイが上手い人と教えるのが上手い人は微妙に違うという問題もあったりする。なんとなく教えを乞おうと画する際、なるべく上手い人に聞こうと考えがちだが、上手い人の中には感覚で出来ちゃう天才肌の人も多く、そういう人に聞くと「勘」みたいな回答ばかりもらってしまって「才能ないと無理じゃん」という絶望に苛まれるので厳しいところもある。どんなゲーム界隈にもそうだが教えられる人はかなり稀少だ。プロゲーマーはプレイのプロであって教えるプロではない。自分は結構運良く教えるのが上手な人に巡り会えたけど、それでもまあいろいろ彷徨ったり、他人が感覚でわかる点を理解できない苦悩はたくさんあったりした。天才に質問し続けると確実に病むかやめるかに至ってしまう。そこは上手いこと見定めないといけない。

 どうでもいいがゲームやその他芸術系のプロになるにあたってはこの「教える能力」「自分が何を考えているのか説明する能力」「初心者が何を迷ってるのか理解する能力」みたいなのが重要だな、と最近よく思う。言うなればユーザーの99%は初心者なので、初心者を対象にした話、初心者の欲しがる話というのはある程度できたほうがいいのだ。ゲームの腕っぷし一つ、初心者は見て学べ、というのも職人的でかっこいいが、その一方でプレイも解説も両方できるというのはプレイヤー幅の広い売り方ができるんじゃないかと思う。実力のみが崇拝されがちなゲームという界隈においてだからこそ、そういう2つの択を持ち合わせている人は非常に強いと思う。

5.8.6 キャラ対策知識を詰めていく

 以上のような経験がある程度つめたら、スマブラの基礎が定着してきたら、そこからはキャラ対策知識を詰めることが重要になる。その話は散々書いたが、反撃で何が入るか実戦で確認してみたり、相手の押し付けるムーブがどういうものでどこに突破口があるか考えてみたり、それらについて上手い人の動画を見たり、といったことをしながら実戦経験を重ねればそれだけでも変わってくるものがある。
 一つの注意としては何も考えず漠然とやってもキャラ対策は特に身につかないということだ。相手がどういう動きをしているか、どこに隙があるかについてしっかり観察しないと、じゃんけんで同じ手を振り続けるだけで、そこにあるのは成長のない負けの繰り返しでしかない。練習は頭を使ってやらないと効率が非常に悪い。そのことを意識して1キャラ1キャラ丁寧に観察して対策していきたい。

5.8.7 ひたすら練習をしていく

 以上の行程を踏まえればあとはひたすら練習&オンライン&動画の繰り返しだ。色んなキャラと対戦しながら読み合いを深め、キャラ対策知識を増やしていく。頭を使ってやればやるほど上達は早まるとは散々書いたとおり。
 さあいざ! もうVIPはすぐそこ、行ける! 君なら行ける!

5.8.8 VIP到達

 おめでとう。心からおめでとう。そしてここからがスタートだ。一緒にスマメイトとかオフラインとかで遊ぼう、ゲームってのは一緒にやるほど楽しいもんだ。僕は君が頑張ってくれて本当に嬉しいよ。スマブラ系のイベントって三大都市圏なら多分やってると思うからそのへんに住んでるなら行ってみよう! たぶん、きっと、楽しい、はず。あ、でも僕はコミュ障なんで行ったことはないです。いや、じゃあ僕とオフライン対戦しよう。一緒に研鑽を積みましょう。いや、というかまずはVIP安定させんとな……。というかVIPとかどう考えても奇跡、一時の夢でしかないので安定までのデッドレースが続きそうだなあ。というか、でも僕はちょっとスマブラ疲れたのでしばらくBotWみたいな自己完結する競技性のないゲームやりたい気がしてきた。うん。流石に疲れた。

 とりあえずルキナの使い方についてわかってるところというかかけそうなところはこのくらいだろうか。誤りもあるかも知れないが参考にしてくれると嬉しい。

6. 情報まとめ

6.1 スマブラおすすめ情報サイト

スマメイト
ガチ勢がレート対戦する場所。みんなありえんくらい強い。ガチ勢のキャラ使用率とか最大世界戦闘力とかが見られたりするよ。いつか参加してえなあ。
Smashlog
プロゲーマーが運営しているスマブラ攻略サイト。テクニックや択の解説をいろんなライターが書いている。こういうことをプロが率先してやっていくのは本当に偉いと思います。マジで。
スマブラwiki
キャラデータがめっちゃ詳しく書いてある。各技の名前とかも見られる最強のデータベース。
スマブラ検証@wiki
細かい検証データが見られる。フレーム単位で気になるガチ勢向けか。

6.2 おすすめルキナプレイヤー

 YouTubeで参考にした人をば紹介せむ。

えつじさん
別名スマブラキング。「スマブラキング」でググるキングクルールしか出てこない。悲しい。各大会ですごい実績を残している強豪プレイヤー実際めっちゃうまい。すごい。復帰阻止とかかっこいい。放送は結構ゆるいテンションでキャラがたっていて単純に放送として面白い。ただアドバイスを求められても「いや~俺元からうまかったからわからねえ」って正直に言っちゃうのでアドバイスとかは期待してはいけない。
ProtoBanhamさん
S tier大会のウメブラJMをルキナで2位とったすごい人。それはもうめちゃんこうまい。択の選び方が非常に精密な印象。憧れる。TwitterYouTubeで質問コーナー開いたり初心者の支援をしてくれてたりする。すごい。回答も論理的でインテリ感。憧れる。自分は話しかけたこと無いけどきっと質問したら答えてくれると思います。
Raitoさん
ダックハント使い、S tier大会のウメブラJMで3位のすごい人。ちょっと前まではルキナを使ってて見てたんだけど最近はダックハントに原点回帰したみたいでルキナの動画は今はもう増えない。寂しい。ウメブラをダックハントで勝ち上がる様はとてもかっこよかった。Smashlogのライターもやってる。ルキナの解説動画なんかも作ってるので見るのもいいかも。
Aquaさん
ルキナ使いの配信者の人。https://www.youtube.com/watch?v=sDxoIOOu_DEコンボ動画がすごい。最近は機材トラブルで配信してないみたい。
しのしょーさん
ルキナ使いの配信者の人。https://www.youtube.com/watch?v=4unkm-iMpRIこの動画にお世話になった。僕は対戦してアドバイスを貰ったりした。圧倒的感謝。

6.3 ルキナ窓に入ろう

 スマブラには各キャラ使いの集まるキャラ窓というのがあって、まあDiscordのグループなんだけど、そこに行って質問とかするとみんな親切に答えてくれたりするのでとても良いです。
 「窓ってそんなめっちゃ強い人の集まりやんこわ」って思うかもですが、みんな強いのは事実ですがビビる必要はないと言うか、コンセプトそのものは「強い人集まれ」じゃなくて「強くなりたい人集まろう」なので、強くなりたいなら入って相談とか対戦とか、するといいかもです。こういう集まりって部活みたいで楽しいよね。
twitter.com

7. 終わりに

 というわけで以上、ルキナとともに歩むVIPへの道、でした! 初心者に必要なことはだいたい書いたつもりだけど、考え出すと無限の漏れがある気もするのでいろんなもので補完してみて欲しいです。僕が初心者の時、もとい、今でも初心者なので、なんだ、始めたての時にこういうのあったら助かったなあ、というようなつもりで書いたので、そういうふうに役立てば嬉しいです。
 それにしても、いや~長かった!!!!! ここまで読んだ人いるのかわからないけどお疲れ様!!!!!
 なにこれ。あほみたいに書いた。卒論レベル。37000文字。いや、もう短編小説だろこれ。草生えますよ。誰か褒めて! もし読んで参考になったらブログにコメントとかネットで拡散とかしてくれると嬉しいです。あ、でも叩かれるの嫌なんで非難はテレパシーでのみ受け付けています。僕はメンタル弱いのです。
 とりあえずお疲れ様でした! ありがとう!

*1:ふっとばされてくるくる回ってる状態

*2:キンクルやリドリーの上スマやリトル・マックを除く

誰でも簡単FGOサポート編成講座

 みなさんこんばんは。なつみかんです。春ですね~。春といえば桜の季節ですが今年は寒くてあんまりお花見できませんでした。雪降るってどういうことよ!! 桜といえば来年HFの3章ですが果たして放送されるのか……私は心配で仕方がありません。脱税は脳にいいって脳科学者が言ってましたけど脳に良くても法律には悪いですね。犯罪は良くないですがHFはしっかり完結してほしいです。まじで。頼むから。
 さて、今日はフレンドサポートをどうやって埋めるか? について書いていこうと思います。サポート、あれやっぱりソシャゲの醍醐味ですからね。私(のサポート)の方が……強い! っていうのがまあ一つのソシャゲのモチベになるのではないでしょうか。
 でもまあそれだけなら自分の好きなようにやればそれでいいのですが、FGOの場合はそういうソーシャルな側面とは別に、実利上サポートが必要な部分があります。というのもFGOはコストと編成の関係上フレンドはただの飾りではない、重要な戦闘力の1つになるからです。コストは最大でも113しか無いのに対して、サポート鯖は0コストであるという特権から、星5鯖+礼装で最大25コスト分をただで入れることができるのです。これはめちゃくちゃ大きい。そしてフレンドであればこのサポート鯖を普通の所持鯖と全く同じように使えるのです。大きすぎる……。
 これはどんな上級者になってもある程度お世話になるということでもあって、また初級者の場合サポートを頼り切ることが重要になるという意味でもあります。つまりは、単なる数値だけの飾りではないのです。そういうわけである程度はフレンドさんに喜ばれる編成を、できれば心がけたい、という意識があります。
 では、どういうのが喜ばれるのか、それについて適当に見ていきたいと思います。
 まず、重要なことですが、こんなものに決まりなんぞありません。結局の所好きにすればいいし、他人に強要するなんて烏滸がましいにも程があるのです。ベースとして好きにすればいいです。ただ、なんとなくフレンドに貢献したい、と思ったときの一つのガイドラインとして提示しておきます。いいですね?
 では、本題に。

1. 人理修復前の人

 まずですが人理修復前の人はサポ欄は気にしなくていいです。人理修復前だと多分戦力揃ってないのでどうやっても使われるサポートにはできませんし、人理修復前の人とフレンドになる人はそのことは普通織り込み済みだと思うので、邪魔にさえならなければいいです。邪魔とはなにか、よく言われるのは「マナプリズム交換礼装を未凸で出すこと」です。マナプリズム交換礼装とは、ダ・ヴィンチショップでマナプリズム1000個で交換できる一連の礼装、
モナ・リザ」、「パーソナルトレーニング」、「パーソナルレッスン」、「カルデア・ランチタイム」、「ベラリザ」、「風雅たれ」、「カルデアティータイム」のどれかことです。多分人理修復前の人は一つも持ってないんじゃないかな。もし持っているのならこれらは出さないほうがいいです。出しても仕方ないです。求められていないのです。逆にこれさえ出さなければ別にサポートが弱くてもログインを空けたりしなければ多分来られることはあんまりないかと思います。
 ただ一つ重要なこととして、初期のオールにマシュだけのやつ、あれはやめたほうがいいです。適当でいいので持っているレア鯖と推し鯖で埋めておきましょう。これをしておくだけで、多くの人は割と印象が良さげになります。というかマシュだけにしておくと、人となりがわからなすぎて不気味なのです。
 そこだけ気をつければまあ大丈夫なのではないでしょうか。たぶん。

2. 人理修復後の人

 これだけだと結構範囲が広いため様々ですが、結局求められるものは一緒なのでまとめちゃいたいと思います。
 重要なことを完結に書くと以下のようになります。

  • 鯖は基本的には何でもいいが未育成の鯖は出さない(最低限レベルマは欲しい。スキルマは人による)
  • 未育成の高レアより育成済の低レアのほうがよいかも?
  • 未凸マナプリズム礼装(ティータイム、ベラリザなど)は出さない
  • ログイン2日前にあんまりなりすぎない

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ティータイム。限界突破せずに出すのはやめよう。
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ベラ・リザ。限界突破せずに出すのはやめよう。


さらにガチ勢(マスレベ135くらい? から)になると以下も重要になるかも(必須ではなく望ましいくらいです)。

  • 通常サポとイベサポを分けている
  • 助っ人戦力になりうるような育成度の鯖と礼装の組み合わせをしている
  • 通常サポ術枠ティータイム(&騎枠ベラリザ。人によってはEX枠の場合もあり)
  • スキルマで一面埋められる(必ずいつも埋めてる必要はない)
  • 出す鯖のスキルレベルが最低6以上くらいはある(人による)
  • イベント配布礼装は凸して出す(ガチャ礼装はどちらでも)
  • レベル100の鯖がいる(いなくてもいいけどいると嬉しい)

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助っ人代表格の絆ヘラクレス
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レベル100鯖。こだわりを感じるのが嬉しい。

さらに超ガチ勢(マスレベ145くらい? から)になると以下も重要になるかも。

  • 術枠はティータイムで固定(ボックスガチャを除く)
  • スキレベ9/9/9(スキルマ偽)以上
  • 未凸礼装を出さない
  • 凸カレスコは出すならレベルマにしておきたい
  • バレンタイン時に無闇にチョコ礼装を出さない
  • 槍パソレス、全パソトレ、殺肖像、EX旅の始まり等はもうあんまりいらないのでなくていい
  • こだわりを感じるサポ欄(推し礼装レベル100とか推し統一とか?)
  • TA用や縛り攻略の補助鯖(人による)
  • 菩薩ニトクリス/凸カレアーラシュ/凸カレエリザベート/凸カレ9044バニヤンなど(人による)
  • 理由なくログイン1日前にならない(理由があればコメント欄に書いてあると嬉しい)

更に先もあるらしいですが自分は知らないです。

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9044バニヤン。宝具1とかの頼光さんよりも好まれる。宝具5の頼光さんがいるなら違うかも


 とりあえずこんなところでしょうか。まあ人によるというか、結局は自由です。自分について言えばガチと超ガチの中間くらいですかね。まあ自分はスキレベ8教ですし、チョコ礼装出してめっちゃフレンド減ったことあるし……。

 でもまあ、結局は自由ですからね。「うるせえ! 俺のサーヴァントを使え!」というのもありです、というかそれでも十分です。ただ、「うわ~んフレンド切られた! なんでなの?」ってなった時とかの1つのガイドラインくらいの気持ちで書いているので話半分で参考にしてくれるといいかもです。
 とりあえずこんなところで~。

FGO高難易度RTAのすゝめ

 みなさんこんばんは。最近はどうですか? FGOやってますか? 私は……まあやってます。昔ほどがっつりではなくまったりイベントをこなす日々です。まあそもそもガッツリやるような設計のゲームでもないのでこれくらいがちょうどいいのではないかと思います。
 さて、今日はFGOの新たな可能性を提示する遊び方、高難易度RTAについてご紹介したいと思います。最近Twitter上でよく開催しているやつです。
 まあどんなゲームもやりきるとRTAに行き着くというのが必定というか、自分の好きなRTAピクミンマシンパーツ全回収RTAですね。あれは芸術品。まじで。
 というわけでFGO高難易度RTAのすゝめ、ということで高難易度RTAについての紹介と宣伝をしたいと思います! いぇい!

1. そもそもRTAとはなんぞや?

 RTAはReal Time Attackの略で要するにクリアまでの実時間を競う催しです。攻略が一番早いのは誰か! という極めてシンプル、しかし非常に奥深い競技です。ピクミンRTAの例
www.youtube.com
だとゲームの起動からパーツ全回収までの実時間を協議していますがFGOの高難易度RTA場合は高難易度の開始から終了までの計測になります。以下のような感じですね。

2. RTAのルール

 自分が最初に提示したルールは以下のようなものでした。

 基本的にはこんな感じです。いくつか補足しておくと、

  • FATAL BATTLEの出始め、QUEST CLEARの出始めがはっきりわかるように余裕を持って録画してください(録画時間で不利にはならないよう確認は私がちゃんとします)
  • 動画は140秒以内にしないとTwitterにアップできないので注意です
  • タスキルはご自由にどうぞ(不利なので基本的にはやらないはず)
  • 端末による有利不利は一切考慮せず純粋な時間のみの勝負です
  • 参加する際は#FGO高難易度RTAハッシュタグをつけて動画とともにツイートしてください(タグがないと見つけられない可能性が高いです)

といったところですかね。

2.5 RTAの参加方法

 Twitter上で#FGO高難易度RTAハッシュタグをつけて動画を上げればそれだけでおしまいです。参加完了です。あとは多分私がハッシュタグ検索で見つけてふぁぼRTするかと思います。してなかったら気づいてないかも知れないので私のアカウント@ishtar142に連絡ください。ね? 簡単でしょ?

3. RTAとTAの違い

 RTAとは別にFGOにおいてはTAという文化があります。これはTurn Attackの略で要するにクリアまで何ターンかかったか、というターン数をいかに短くするか、という競技です。多くの場合このTAになにかの縛りを加えた縛り付きTAが主流ですね(例:特攻礼装なし、宝具なし、星5なし等々)。このTAは時間はいくらかけてもよく、タスクキルなども(たぶん)OK、とにかくターンを短くすることがルールです。一方RTAはターン数はいくらかけてもよく、タスクキルなどもOK、とにかくかかった時間を短くするというルールです。両者はコンセプトとしては微妙に違います。違いますが基本的にはRTAではTAも兼ねる、つまりRTAは普通最短ターンでの攻略が必須となるので、事実上は縛りなしのTAよりRTAのほうが難易度が高いです。ある種のFGO勢の行き着くはて、とでも言うべき存在でしょうか。
 まとめると以下の感じですね。

RTA (Real Time Attack)

  • クリア時間を競う
  • 令呪禁止
  • ターン数は自由(ただし普通は最短ターンでの攻略になる)
  • タスキルは事実上不可能(時間ロスにしかならない)
  • プレイ端末でのロード時間格差がある(Andoroidは明確に不利、というか無理)
  • 縛りなどは設けないのが普通
  • 明確な競技性があり甲乙がつく
  • 画面録画が必須

TA (Turn Attack)

  • クリアターン数を競う
  • 令呪禁止
  • ターン数は最短
  • 時間は自由
  • タスキル可能(人による)
  • プレイ端末でのロード時間格差がない
  • 各自縛りを設けることが多い
  • クリアしたか否か、が大事であり一部を除き競技にはなりにくい(例外:わんぱくカーマTA)
  • 画面録画は必須ではない(令呪を使っていない証明のためにもしている人が多い)

4. RTAの面白さ

 次にRTAの面白さについて私個人の感じているところをつらつらと書いてみようかと思います。あ、ちなみに私は一度も協議には参加したことがないです。基本的に企画、集計をメインにしている側で参加はできないのです。まあ、そういうRTAウォッチャーの視点で、いざ。

競技性が明確に存在すること

 これが一番大事ですね。時間という定量的な数字を競い合うので明確な競技になります。短いほうが基本的に偉いのです。ここがTAと比べたときの特徴でもあって、飽くなき探究にもなりうるので重要な部分だな、と思います。

単純に早くクリアするのがすごいこと

 高難易度は自分なんかもそうですがそんなにサクッと終わらないのが普通です。普通にやれば短くて12~15ターンとか、長いと40~50ターンかかったりあるいはもっとかかったりすることもあったりで、最短で時間を競う、というのはそれだけで驚きです。そういう意味でもギミックをうまくいなしてクリアするというのはなかなかおもしろいです。

思わぬ鯖が活躍したりもすること

 初期の頃はギルガメッシュの宝具が暴れましたが、次の大会ではパラケルススやフラン、アストルフォが活躍、更に次はマーリンバサスロによるクリ殴りに転換し水着BBの時代が到来、槍玉藻、ゴルゴーン、ブリュンヒルデ、シトナイ、エイリーク等々サーヴァントの活躍の幅は案外広いです。思わぬ鯖が活躍できたりする面白さも一つの魅力ですね。

駆け引きがありうること

 このスキルは使うと時短できるけどスキル時間自体は長いので使うか迷う、というような駆け引きがRTAでは起きえます。このような部分の裁量と駆け引きが非常に面白いところ、見どころになります。まあそうならないことも多かったりするのですが、これから盛り上がったらもっとそういう部分が増えて、楽しいかな、なんて……。

持て余した人にうってつけなところ

 これが1番ですかね。正直FGO、あるところまで行くともうやることなくなっちゃうんですね。高難易度クリアは別にできるし、素材もぶっちゃけ余り始めたし、みたいな、そんな時にRTAなら競技として明確に突き詰める楽しさがあります。まあ多くのゲームでRTAが勃興する理由もここにあるのでそういう意味では同じ道を歩んでいるとも言えますが、とにかくこういうふうに積極的に楽しめる、というのはいいことかな、と思います。

 以上ですかね~。

5. RTAの問題点

 次にRTAの問題点についても書いておこうと思います。今後の課題というか、このゲームの限界というか……。

参入難度が高すぎる

 まあまずこれですね。やはりやりきった人の遊びみたいなところがあるので参入難度はかなり高いですね。スカディ、マーリン、水着BB、凸星礼装、凸カレスコ、アタッカーの宝具レベル、などはやはりあるに越したことはなく、その辺のゲームの中ではない、金銭での参入障壁が非常に高く、都会でやるアルペンスキーのような厳しさがあります。こればかりはどうしようもないですが、厳しいといえば厳しいですね。最近の傾向として宝具レベルがそこまで重要ではないことが多いのはありがたいところですね。
 また、高難易度の解放もだいたいクエスト全クリアの後だったりしてそういう意味でもやるまでが長い問題がありますね。

録画が大変

 これはFGOに限らずRTA全般についてですが録画しそびれたらおしまいみたいなところがあるのがきついですね。しかも録画できてるかどうか、競技中は確認しづらいですからそういう意味でも厳しさはあります。

参加者が少ない

 これは最初に書いた理由から仕方ないですが競技者は少ないです。TAのほうが流行ってますかね。今後の課題ですが難しい課題でもあります。まあ今のまままったりでも良いといえば良いのですがね。

聖杯金フォウなどの有利不利がついてしまう

 これが地味な問題で競技性の観点で言えば聖杯のような回数の限られた存在で存在で下駄が履けるのはやや問題とも言えます。礼装レベルなどはまだ良いのですが、誰に聖杯を使ったほうが有利、みたいなのがあまりにも起きすぎるとゲームの本来の楽しみ方にも影響してしまいそうでそこは一つの課題ですね。

 こんなところでしょうか。自分自身あまり参加できない身なので、こういった課題は深刻だなあ、なんて思います。まあ所詮はちょっとした余興の企画ですから参加者と楽しくやれたらそれで十分かもですけどね。

6. RTAのコツ

 今まで6回ほどRTAの大会をTwitter上で開催してきました(2019/4/14現在)。その上で時間を短くするコツとおすすめサーヴァントを簡単に記しておこうと思います。

時間を短くするコツ

  • 宝具よりクリ殴りでダメージを稼ぐ(結果として宝具レベルは重要ではないことも)
  • 敵をスタンさせてなるべく行動させないほうが良い、特に宝具は撃たせたくない
  • チェインはしないほうがいい
  • ダメージ量がどうなるかは予め計算して無駄なスキルは撃たない
  • 星獲得礼装は便利
  • 結局は試行回数

おすすめの計算サイト
fgo.boyakin.net

といった感じでしょうか。あくまで今までの傾向程度で今後の競技の方向でまた変わってくるかも知れませんね。

おすすめサーヴァント

スカサハ=スカディ

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 ランキングはほとんど彼女の名前で埋まる。それくらい大きな存在。その割に実はスカディでの優勝はそこまで多くなかったりするという二重に不思議な存在。とはいえいるに越したことはない。

マーリン

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 登場頻度はすごく多くはないが優勝経験が豊富な花のお兄さん。英雄作成のクリ殴りはやはり正義。宝具補助もやはり正義

水着BB

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 RTAの裏番長。ここ最近のRTAではほぼ彼女が関与している。カード固定がとにかく優秀でクリ殴りが優秀なRTAに噛み合っている。1T目にカードが来ればリセマラしなくて良くなるのも大きい。ある意味今のRTAの1番大きな参入障壁かもしれない。

孔明

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 上3人に比べると存在感は少し落ちるがやはり優秀な存在。最近は特に存在感が希薄。宝具が強い環境になれば返り咲くかな……?

ケイローン

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 TAではよく見るバフ名人。クリバフにしろカードバフにしろ優秀で有能。ただ星を吸うのが少し嫌なので早めの退場が推奨される。RTAではそこまで見ないけど全く見ないわけではないかな、という感じ。

アーラシュ

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 やはりアーラシュは偉い。取り巻きの掃討や、1wave目崩しなどで一定の役割は保証されている。ただ消滅時間の関係から出番がすごく多いわけではない。

Quick宝具アタッカー

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 ランスロット、メルトリリス、沖田さん、アストルフォ等々。スカディと合わせて暴れることが多い。

Busterアタッカー

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 ジャンヌ・オルタ、土方歳三等々、最近は特に存在感が強い。英雄作成クリ殴りは正義。

 こんな感じでしょうか。現在はArts系はほぼ見ないですね。Artsは長期戦向きな性能の場合が多くRTAでは不利が付きやすい、というところが大きいかもですね。これもあくまで今までの傾向なのでこれから変わっていくことも十分考えられますね。

7. 今までの結果

 今(2019/4/12)までの結果画像をここに貼っておくことにします。Twitterにも毎回アップしているものです。割と顔ぶれが違って面白いかな、と思います。ご参考までに~。
f:id:ishtarvenus:20190417164624p:plainf:id:ishtarvenus:20190417164629p:plain
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f:id:ishtarvenus:20190417164731p:plain

8. まとめ

 まあいろいろ書きましたが基本的に適当です。少数で楽しくやってるかんじかな、と思います。割と暑い勝負でもあるので固くならず適当に参加してくれると嬉しいです。優勝できなそうでも参加者が多いと私は嬉しいので、完成した動画はタイムにかかわらずアップしてくれるととても嬉しいですね!
 それではこのへんで~! 久しぶりに記事書いて疲れた……笑

スマブラSP、ルキナ、やっぱり勝てない

 スマブラ勝てねえ。世界戦闘力は400万止まり。VIP基準は435万くらいらしいから多分上位1割くらい。それより先は見えない。もっと言えば何がダメか、どうすればいいかは漠然とわかるけど、それをするだけの気力がじわじわと削がれてついに最近擦り切れた。擦り切れた理由をひたすら愚痴りながら書く、書いてスッキリする。

 とにかく2つ辛いと感じるところがある。1つは自分よりも努力をしてないと感じる相手に負けること。もう一つは、どうしても埋まらない年季の差を感じること。

 1つ目。自分は曲がりなりにもオンラインだけで2000試合以上、世界戦闘力は上位10%、いろいろなテクニックも練習したし、配信も見て、上級者のアドバイスだって聞いてきた。それなのに、スマブラ世界戦闘力数万、対戦回数も明らかに少ないリア友の突進技(移動攻撃技)連打に互角をとられ、飛び道具連打に普通に負けた。
 本当にメンタルに来た。自分の努力は、こんな10分の1くらいしか試合数を重ねていない単調な動きにすら勝てないくらいのものだったのか、と思うとあまりにも残酷。せめて、リア友にくらいドヤ顔したかった。これくらいにはゆうに勝てるようでありたかった、と思った。でも現実にはその程度だった。本当にそれが辛い。

 飛び道具は明らかに強すぎる。タイミングを見て、ガードやジャストシールドをして、ダッシュガードや小ジャンプで間合いを詰めて、その間失敗もして容赦なくダメージを稼がれつつやっと近づくのに、そしたらそこをワンパターンな飛び道具に飛ばされ、そして同じ展開の繰り返しに。どうやっても反撃のバリューは取れないし、ダメージも取れない。理不尽がただただつらい。
 重量級キャラや突進技が優秀すぎる。自分は相手の後隙を一生懸命ついて、十数%のダメージをコツコツとためで、なんとか命がけで復帰阻止をしてストックを取るのに、ふとしたパワーキャラの置きスマ、突進技の連打にリスクを取れずにひたすら振られ、ついに食らって死ぬ。横Bタイミングプッシュにすべての努力が埋められる。
 このゲームのゲームバランスはおかしい。飛び道具と重量級が有利すぎる。簡単そうに見えて実は難しいのかと思って、ガノンやウルフを使ってみたら、ルキナで泣きながらやっと届いた世界戦闘力400万にすぐに届いてしまった。もちろん変動の激しい1、2試合で行ったということではなく。
 要するに上達が感じられない。結局キャラパワーを超えるだけのテクニックに至れない。それなのに、ルキナは強キャラ、初心者向けなんて文言は巷に溢れて、リア友から「ルキナ強すぎだろ」なんて飛び道具で完封されながら批判される。ふざけるな! バカヤロー! てめえ俺がお前の何倍試合したとおもてんねん。マジで。ルキナ初心者向けとか書いてるサイコパスサイトは沈んで消えて欲しい。飛び道具なく飛び道具対策必須で、攻撃のバリュー皆無で、押し付けるような強い技が一切なく、読み合いとキャラ対人対とテクニックで抑えるPSが比例しまくるキャラが初心者向けのわけない。せめて中級者以降の激ムズキャラだろ。ふざけるな。意味がわからない。本当にひどいと思う。そのせいで、友人からも煽られるし。
 せめて飛び道具もパワーもないルキナにしてはがんばれてる、くらいシステム側から褒めて欲しい。結果だけ見ると100試合程度の人と変わらない実力になってしまってつらすぎる。それどころか、サムスやガノンよりルキナのほうが強いと思われてるから、僕のほうがより弱いなんて思われる。はあ、クソ。辛すぎ。ふぁっく。

 もう1つは、どうしても埋まらない年季の差とVIPの価値の過小評価。よく考えたら当たり前ではあるけれど、今の上位勢、VIPも殆どがforから始めた人々でSPから始めた自分のような人はほぼ全く見ない。大会を見ても全くいないし配信者もゼロ。いても格ゲーなどで素養を積んでるタイプで、どこを見てもSPからやってます、という人はいない。
 彼らはたいてい割と多分、SPだけで見たら僕なんかよりは全然少ない回数で、VIPに到達している。だからなのか、VIPなんて、くらいの過小評価の人が多い。僕が努力しても至れない場所を当然のように見て、あまつさえ馬鹿にさえする。マジでBボタン押してるだけでVIP行けるとか、強攻撃だけでとか平気で解説してたりする。流石にVIP以下なめすぎだと思う。ふざけてる。そんなに弱くて簡単ではまったくない。どんなに頑張っても所詮VIPにすら行けない、簡単にVIPに行ってる人もいる中その程度、と思うと悲しみが深すぎる。
 せめてSPから始めたにしてはがんばれてる、くらいシステム側から褒めて欲しい。共通のものさしで戦うと努力してもただ弱いだけの人になってつらすぎる。

 友達に負けたのがとにかくメンタルに来た。本当に辛い。こんなに実らない努力は初めてかも知れない。とりあえずルキナを初心者に勧めるクソサイトは全て滅んだほうがいいと思います。ゴミ。

俺ガイル5巻まで読んだ感想

 随分と前から色々な人に勧められたラノベ作品があった。高校の友人から、Twitterの知り合いから、謎の外国人から、バイト先の塾の生徒から、Amazonのおすすめから、あらゆるところで顔を覗かせては手招きをするやたら人気なラノベ。なんとなく興味はあれど、あらすじが面白くなさそうに見えたという理由で敬遠し続けていた。自分は基本的に捻くれてるので、ご都合主義の香りを感じる作品はどうしても読もうと思えない。ましてや美人教師から強引に美少女と2人きりの「お悩み解決部」に入れられて生徒の悩みを解決するなんて、そんなご都合主義の権化のような設定をちらつかされてしまっては、「はぁーん、そういう舞台設定なら物語の進行もしやすい、次から次へと美少女キャラ出せる上に事件の解決を物語に設定できるから便利だし、メインヒロインわかりやすいし、高校っぽいしどうせそういうやつなんでしょ?」とヘソを曲げとても読めるメンタルにはならなかった。僕が求めるのは常に混沌と偶然、そして同時にギリギリ憧れることができる程度の再現性のある高校青春ものだった。そんなご都合主義の舞台をスタート地点にされてはあまりにも特別すぎて感情移入できないのが常だろうとそう感じていた。
 しかし転機が訪れた。自分の本棚が辛気臭すぎた。ふと本棚眺めるとそこには「白痴」「檸檬」「赤と黒」「山の音」「人間失格」専門書専門書専門書専門書……あああ! なんか辛気臭い!! もちろん傑作だが、青春のせのじもなく、全体的に燻したような色合いの本ばかり! なんでこんな陰鬱としてるんだ僕は! もっとこう幸せな気分になりたい!! 文学は好きだけど別にそんなに高尚な人間じゃないしどう考えても僕の身の丈に合ってない!! と突然思った。そしてそんな時ふと本棚に青く光る文庫本が置いてあるのを発見した。青といえばブルーバックスみたいな本棚にあってその文庫本は忽然とした輝きを感じた。「こ……これは!」それこそが友達に勧められたのをある時ブックオフで思い出して、セールじゃんと気まぐれで買ってみたはいいけどいざ読もうと思うと謎の反骨精神から敬遠し続けていた「俺ガイル」1巻だった。(あと、意味不明のプライドもどきから「長い系のラノベタイトルはすこれない」とか変な意地もあって放置してたのある)
 これこそ僕の求めていた青春の輝き! 思えばなんか「やっはろー」って挨拶だけ元ネタ知らずに使ってたのバツが悪いし、友達に勧められてたし、まぁ大好きなギャルゲーってみんなご都合主義的だし、これ読むのいいんじゃね? そんなこんなを感じて、僕はその本を読み始めた。

 ……読み終えた。なるほど。こういうものか。これが友人が「かなり面白いよ、読むなら全巻貸すよ」と布教体制に入り出し、Twitterの知り合いが「最近のラノベでダントツに面白い」と持て囃し、外国人の友達が「こいつが俺の推しアニメだぜ! 最高だろ?」と突然推されだし、塾の生徒が「いろはすかわいい……😍」とテンション上がり出し、おまけにはネットの知り合いが「俺は人生で選択肢に迷ったら、八幡(主人公)ならどうするだろうか、を考えてる」とか言い出す魔境の作品だったのか。なるほど。それにしても最後のエピソードは強烈すぎる。彼は元気してるのだろうか……。

 というわけでそんなこんなで気がついたら全巻読むことになっていた「俺ガイル」というラノベの感想を書いていこうと思う。
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全巻読むつもりはあんまりなかったのだけど、そういや塾の生徒が好きだった「一色いろは」って何巻に出てくるんだ? そこまで読みたい、って友達に軽い気持ちで尋ねたら「7.5巻」とか言われて長い長い旅の始まりが約束され、ってか7.5ってなんだ……? 、おまけにその友人に翌々日に「全巻貸すから会おう」と呼び出され13冊その場で手渡されてしまい全巻読むことが確定した。ここまでしてもらったのなら僕としても正面から向き合わざるを得まい。現在5巻まで読んだ。結構なペースで読んでるんだけどまだ半分にも達してないという事実に驚きを感じる。流石長期連載……。というかまだ完結してないのか! 最終巻3月19発売? よしそれまでに読み切ろう! 

 さてさてというわけで、「俺ガイル」について書いていく。正式タイトルは「やっぱり俺の青春ラブコメは間違っている」。タイトルの通りやや王道からの脱却を意識したタイプの学園系ラブコメ作品。王道ラブコメ展開が主人公とヒロインの曲がり具合で崩れていくというような感じだ。どうやら「はまち」という略もあったらしいが、なんか炎上系のまとめブログみたいで風評被害を被りそうだし「俺ガイル」で良かったんじゃないかと思う。
 あらすじを説明するのがしんどいのでなんか説明するよあなしないようなで書いていこうと思う。
 まず第1巻について。第1巻の読了感は比較的良好だった。僕は1巻で起承転結のないラノベ、シリーズとして最初から設計されたラノベ、例えば1巻のタイトルの下に①と書いてあるタイプのラノベがどちらかというと好きじゃないのだが、本作はしっかりとうまく落とし所を作り、終わり方も気持ちよく、とても好印象だった。タイトルで締めるのは王道ながら気持ち良さがあって良い。ある程度続編を意識してあってもとりあえず完結の形はとってあり、「あんまり売れなかったら続かないかなー」みたいな緩さを感じた。
 そして5巻まで読んで、内容はまぁ言ってしまえばそんなに無いようなもので、テンプレ的ラブコメシチュエーションに主人公やヒロインの捻くれた見方と空回りを楽しむというような雰囲気だと思った。
 このラノベの大きな軸は「高二病」と「スクールカースト」。あえて分析的に書くなら、「通常多くの学園ラブコメスクールカーストという現実から一切切り離され、自由奔放に行われる。ところが本作はそうではなく学校特有のあの陰湿で、権威的で、上下関係のある、パワハラめいた、スクールカーストを前面に押し出し、主人公をその最底辺に位置づけることで、他とは違うリアリティと共感を与え、また主人公に多少なりとも気持ちを代弁してもらえたような喜びとある種の尊敬、カースト最底辺でもワンチャンいける、みたいな希望を与える構造になっている」のかもしれない。わからない僕はそう感じた。
 例えば「ハルヒ」を考えてみると、冷静に考えてあんな自己紹介出来ないし(したやついたけど)、バニー姿でビラ配りなんてことは出来るわけがない。したらカーストタワー・オブ・テラーである。作品においては往々にしてあくまで孤立はありえても、阻害されたりするということはそんなにはない。モブキャラはみんな心優しく、大人である。
 ところがもちろん現実は違う。学校という空間はある種閉鎖的であり阻害的だ。痛いとこと言ったら人権がすり減るし、趣味というのはある程度隠して過ごすものだ。寛容で成熟した社会というのそんなには多くない。そういう暗い部分を、マイルドではあるがしかし誤魔化さずに書いているのが本作だ。間違えて告白して酷い目にあうとか、自分だけパーティに呼ばれないとか、席が隣になった女子が怒り出すとか、そういう誰もが経験する(するよね?)苦い記憶を当然主人公も共有している。だから、親近感が湧く。
 そして、もう一つは皮肉のセンスと無駄にある雑学教養の類がセリフそのものに面白さを感じさせ、主人公の言動も1つのモチベーションとして読み進めることが可能になる。「死んだ魚のような目をしてる」と言われて「DHA豊富そうでいいですよね。賢い感じしますか?」とかそんな感じ。つまりは、いかにも高二病。世間の愚かさと欺瞞を呪い、自分の正しさを信じて疑わない! ポッキーアンドプリッツの日はグリコの商策だし、バレンタインデーはチョコレート会社の陰謀! 乗ってるやつはアホ! 青春なの下に愚かさをごまかすアホどもバーカバーカ! 俺がそういうバカなことしないのはわかってるからだし! 誘われないからじゃないもん! ……そんな感じだ。無邪気に遊べない、世間が見えてきたことで変に俯瞰的になってしまう屈折した気持ち、そういう感情を前面に押し出す。それは、ある種のヒーロー像にすらなりうる……のかもしれない。
 そしてまぁそれらがうまくハマっていて結構面白かった。森博嗣にハマった時ミステリ展開よりもたまに主人公のいう小言とか、主人公の賢そうな世界観みたいなのが好きだったのだけど、ある意味主人公の皮肉的見方はそれに近い。あとネットスラングがめちゃくちゃ多い。なんというかそういう小ネタみたいなのが楽しいのだ。自分は大抵の元ネタは察知出来た気がしたけど、それにしても全部できてるかは自信が無い。とにかくそれほど小ネタスラングが多い、2ちゃんコピペ、プロント語、ギャルゲのセリフからアニメの名言まで割と幅広い。こういう小ネタは気づけるとまぁ嬉しいし共感できるもので(失敗すると痛々しいのでこの手の文章を書くには細心の注意がいるけど)、うまく混ぜられてるようなので割とそういう意味では読みやすい。
 あとこの作品は「はがない」、「僕は友達が少ない」を意識して、というかそれをベースに渡航(作者)バージョンに書き換えたみたいな作りになってると思った。奉仕部と隣人部、ゆきのんと夜空、小町と小鳩等々かなり似てる部分が多い。ある意味テンプレをあえてずらす面白さというゲームの2周目的楽しみ方とも取れるのかもしれない。例えば西尾維新の「クビキリサイクル」はたぶん森博嗣の「すべてがFになる」をある程度意識してそうだしそういう作者の味付けで書き直す、みたいなのは割とあるのかもしれない。結局創作の世界は面白ければ良いのでモチーフを色々見つけるのって大事なのかな。デュマみたいでかっこいいよね。

 というわけでまぁ感想としてまずはこんなところか。貸された本とはいえサクサク読み進められたのは文章力とネタの面白さの力だと思った。悪かった点としては……まぁ、なんだろ。まぁ言うまでもなくご都合主義的だし、あとネタが楽しめないと、高二病精神をしっかり患ってないと楽しめないのかな、と思った。あとはまぁ、いわゆる「ストーリー」としての展開が現状あまりないので、もうすこし起承転結があればいいのかな、という感じ。割と日常ものに近い雰囲気で、もしこのまま続くのなら少し退屈しちゃうかも。……あと!! なんかぼっちで仲間だと信じてたのになんか急にモテ始めてるのおかしくない!?  僕だって同じような経験をしてるのにモテなかったぞ!! なぜだッ!!! おかしい!! ギルティッ!
 それにしてもまぁ多くの人が勧めるだけあって面白かったと思う。今後の展開にとにかく期待したいという感じですね。以上5巻までの感想でした。
 ……ちなみに僕は雪乃ちゃんが好きです!!!!! あの自分の正しさを疑わない圧倒的強さ! 凛々しさ! 全くデレないオーラのある雰囲気! 学があってしかも理系というところがなおなんか嬉しくてgood(自分が理系なので)! なんというか、ほんと……よきですね。そしてあとツインテ可愛い!! 最近少しデレ始めて雪解けに地球温暖化を感じたり、家族関係が苦手という弱点が出てきたりするけど、そういう完璧さの裏にある一面みたいなのも良いよね。これからが楽しみ。しかしまぁでも、ゆいちゃんも可愛いから、ここからはなんと言うか展開が難しいよね。どうなるんだ……。
 そういうわけで八幡の漢気に期待だ!

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おわり